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2005年6月

2005.06.27

帝国の逆襲

 残酷な現実だが、この社会には二種類の人種しかいない。

『支配する者』と、

『支配される者』だ。

 有史以来数千年間続いた、一部の支配者によって運営される専制君主政体は、近代民主主義の成立によって崩壊し、多数決による意思決定により社会が運営される、民主共和政体が成立。大衆による社会支配の時代が訪れたが、その後を追う様に市場主義経済システムが誕生し、”資本家”と”労働者”という、新たな支配・被支配の関係が成立。支配者層の一部は資本家となる事によって、その力を維持・継続させた。

 資本家と労働者の経済格差は階級闘争を生み出し、それはロシア革命に始まった社会主義政体と結合し、

『自由主義(市場主義)vs全体主義(共産主義)』

と言う形をとった、『冷戦』と言う名の静かな闘いが展開された。

 90sの旧ソ連崩壊で形式上は自由主義・民主主義は勝った。確かに、官僚主義の罠に陥った社会主義政体が、民主共和政体に勝る事は難しかっただろう。
 しかし、民主主義は本当に勝ったのだろうか?

 市場主義経済システムによって運営されるこの世界は今、崩壊寸前にある。西欧先進国はどこも巨額の財政赤字を抱え、その赤字を補う為に新たな借金を作り、経済インフレを進行させる事で何とかやりくりする。という自転車操業状態だ。

 世界中で行われている戦争も、経済を回していく為の消費地確保の為に行われていると言う説もあるほどで、環境問題の事もあり、もうこの世界にはこれ以上の消費を生み出す余裕は無い。

 断言しよう。市場原理で動くこの世界経済は間違い無く破綻する。問題は、それがするかしないかではなく、いつになるのか?だ。
 
では、資本家となったかつての支配者達は、世界経済崩壊を防ぐ為の努力をしているのかというと、全く逆の事をしているとしか思えない節がある。ではなぜ?と考えた時、恐ろしい仮説に行き着いた。

 経済の崩壊先にあるのは、大多数の中産階級者が低所得者層へと転落する事、つまり、多数者としての下層市民の誕生だ。そしてこれを昨今の公教育の質的低下とリンクさせた場合、

『少数の支配者と、大多数の(無知で)支配される大衆』

 による世界が生まれる危険性がある。

 支配者にとって大衆が知識を得て賢くなる事ほど煩わしい事は無い。彼等は何も考えずに、ただ支配者の言うとおりに動いてくれればそれでいいのだ。
 そして公教育の質的低下は、これを強力に援助する事になるだろう。

 経済が崩壊し、無知な市民が多数を占める。そして資本家となった支配者達はかつての地位に返り咲く。民主共和政体の勃興でその地位を奪われた支配者層の逆襲は、今も静かに進行しているのかもしれない。

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