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2005.10.29

人生の選択

 考えてみたら私はもう小学生くらいの頃からずっと、サラリーマンになるという事を将来の選択肢から除外していたように思う。早起きが苦手で、人込みが嫌いで、理不尽な事なのに集団の強制力でそれに従わせられる。という事が大嫌いで、反発が理に合わず従わざるを得ない場合を除き、自分の嫌な事は絶対にやりたくない。と言う多少ひねくれた性格の子供だった私にとって、サラリーマンになる事は不快だし不可能だ。と思っていたような記憶がある。

 じゃあ自分の将来をどう考えていたのかというと、「自分の好きな事を仕事にする」と、漠然と考えていた。最初はバス釣りのトーナメントプロを目指していたし、バイクは釣りよりも楽しい。という事に気付き、かつ、鈴鹿でロードレースの世界グランプリを見てプロレーサーになりたいと考え始め、98年に鈴鹿サーキットでのクラッシュでバイクに乗れなくなるまではずっと、その為に努力を重ねていた。

 私も高校を卒業する直前くらいになると、それなりに賢さも身に着けているから、レーサーを目指す事のコスト、レースで成功する可能性、そして失敗した場合のリスクを考える。幾つかのレースに参戦して自分のポテンシャルを確認し、結果、プロレーサーになれる可能性が極端に低い事、莫大な参戦費用が必要な事、失敗した時のリスクが巨大な事も良く判ったが、レースの魅力はその巨大なリスクを引き受け、それのコストを負担し、ほぼ0の可能性に賭ける方を選ばせた。その後はミニバイクレースから始めて着実にステップアップし、しかし、全日本選手権まで辿り着いた所で力尽きた。引退の原因はクラッシュでの受傷で身体的にバイクには乗れなくなった事だけれど、全日本選手権まで辿り着いた時点で、自分にはこの世界で食っていく才能が足らない事に、無意識下では気付いていた。そこに辿り着くまではとても時間が掛かったし、結果としては何も得られなかったのだけれども、自分で決めて、自分でやった事だから全てに自分で納得が出来たし、もうレースが出来ないのは残念だけど、レースで失敗した事についての後悔は無い。そしてもちろん、レースをしていた頃はとても楽しかった。

 才能の無い人間が全日本選手権に出られる位になるのだから、自分で言うのも何だが物凄く努力もした。でも、レースに「苦労をした」という感覚は無いんだ。練習、マシン整備、走りやメカについて学ぶ事。その他レースに係わる事は全て、とても楽しかった。レース参戦資金を稼ぐ為、毎日クタクタになるまで働くのはタフだったけれど、夜遅くまで働いてどんなにフラフラになっていても、仕事を終えてからサーキットに向かう為にマシンを車に積み込んでいる時など、ワクワクして疲れなど微塵も感じなかったものだ。

 今はもう、いい大学を出て、いい会社に入れば将来安泰。なんて形はなくなってしまったけれど、私の頃はまだ、いい大学を出て、いい会社、いい官庁に就職する事が幸福の形。というシステムが強力に残っていて、そんな頃に「好きを仕事にする道」を選ぶ事はとても不自然な行為だった。親や教師は呆れていたし、友人や知人達は「無理、止めた方がマシ」と言っていた。ごく一部の女の子達には憧れられたりもしたけれど、こちらは女の子にモテる為の手段としてレースをしていたのでは無いので、その頃の私は恋愛どころではなかった。

 そうして20代の全てをレースに捧げ、結果それは全く身を結ぶ事無く終わったので、生活の糧を得る道をまた探さなくてはならないのだが、でも相変わらず、「自分の好きな事を仕事にしたい」と「どんなに高給でも自分の嫌な事はしたくない」という思いが基本になるので、この歳でそれを職業選択の基準にすると選択肢はかなり絞られてくる。そうしてそれに一致するものを必死で探し、それを見つけ、今は訓練課程を終えて求職に掛かっているという次第だ。後はその職に就いて経験を積みつつ自己研鑽に励み、その道での自分の価値を高めていくだけだろう。

 全て自分で考え、自分で決断し、行動する。というのは凄くタフでハードだけれど、好きな事をやっているのでとても楽しいし、それを評価してくれる人が一人でもいれば嬉しいし、自分のした事で喜ぶ人を見るのも凄く嬉しい。それは決して高収入にはならないだろうけれど、私にとって、それはそれでいいのだと思う。富や名声の為に嫌いな事をイヤイヤやるよりも、好きな事・得意な事を仕事にして生きていたい。ただそれだけ。

 お金より、名誉より、心意気♪(^^)

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