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2006.01.25

健やかなる魂は、不健全なる身体にだって宿ってる

 私の働く施設に入所している、脳梗塞で半身麻痺になってしまったある方は、僕が何かの介助でその方の部屋を訪れるといつも、まだ動く方の手で祈りを捧げる素振りを見せ、僕に感謝の意を示し、そして片麻痺になってしまった自分を否定し、責める。

 そんなその方に僕は、ごく少しではあるけれど、リハビリで回復した、或いは機能向上した麻痺していない側の事について述べ、そして、人は生きている限り進歩し続けるし、この世に生きている全ての人には、不可抗力による生活不能には保障を受ける権利がある事を、判りやすく噛み砕いた土佐弁で話す。

 そんな僕にその方は笑顔で、時にはその瞳に感謝or感動の涙を浮かべ、そして今も理学療法士のプランに沿って、機能回復訓練に励んでいる。

 片麻痺になってしまったその方は確かに、健やかなる身体を所有しているとは言えないのだろう。
 けれども、常に周囲に感謝の念を持ち、足るを知り、謙譲と柔和に満ちたその精神は、健やかなる魂が持つそれである事に、私には一片の疑念も無い。

 この世の中には、健やかなる身体に、不健全なる魂を宿した輩が多すぎる。その不健全なる魂を持つ健やかな身体が、自由に大手を振って、お天道様の下を闊歩しているその時、健やかなる魂を宿した不健全なるその身体は今日も、周りの全てに感謝しながら、リハビリ室で機能回復訓練に励んでいる。

 そしてそんな人達の失われた機能を、僕達介護職者がサポートしている。職業人として、自覚と誇りを持って。

 うん。僕は人の役に立つ事をするのは好きだよ。
 もちろん、それで感謝されるのはもっともっと大好きさ。
 だけどね、健やかなる魂を持つあなたには、それを受ける正当な権利があるんですよ。

 法的にも、社会学的にも、
 そしてもちろん、その人間性的にも。



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コメント

「健全な精神は、健全な肉体に宿る」・・・この言葉をはじめて知ったのは小学生の頃ですが、なんとなく当時から???って思っていました。そもそも健全な肉体って何なんでしょうかねぇ。五体満足ってこと?
健全な肉体とは・・・ADLではなくQOLで判断されるべきものだと思います。持っているものを活かそうともせず、生きることに甘んじている肉体はけして健全とはいえないと思います。

投稿: hana | 2006.01.25 22:07

hanaさん
健全なる魂は、ADLが低下した肉体にも宿るけど、不健全な魂を宿した肉体は、如何にADLが高くとも健全な肉体とは呼べませんよね。

生きる事に甘んじている・・・。生きる希望も理由も失い、黄昏の時を過ごしている人達に、「生きる理由」、「生きる価値・意味」を見出させる、思い出させる言葉ってないのだろうか?
最近はそんな事を考えてるmizzieです。

投稿: mizzie | 2006.01.26 00:44

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