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2006.04.27

二律背反

 要領と物覚えが悪く、どんくさくて不器用な僕は、職場での同僚からの評判はあまり芳しくない。仕事が遅い上に注意力不足で業務の同時処理能力が低い僕と組むと、僕のフォローに入らなければならない分、他の職員の負担が増えるので、職場の『お荷物キャラ』的扱いになってしまっている。
 労働者の権利が強固に守られている日本では、一旦雇用契約を交わすとそう簡単に解雇する事ができないので、
(アメリカだったら一週間で解雇だ)
今はクビにならずに済んでいるが、自分でも、同僚に負担を掛けている点ではいつも、本当に申し訳ないと思っている。

 とにかく、業務を一秒でも速く終わらせる事が求められるので、こちらも少しでも早く終わらせて、同僚の負担軽減に役立てるようになりたいのだが、技術的にはまだまだ稚拙な部分がある私が速度重視の仕事をすると、仕上がりが完全とは言えない状態になる事が殆どなので、何かあった時にはそれが原因で事態の収拾にさらなる時間が掛かる結果となる。

 そのどんくさい仕事ぶりで同僚からは非難の嵐で評判の悪い私だが、入所者にはすこぶる人気で、言語での会話が可能な全ての方から、とても可愛がられている。
 「mizzieちゃんはいつでも明るいねぇ。」
 とか、
 「優しいお兄ちゃんやねぇ」
 といった類の事を、始終言われながら仕事をしている。
 ただ、こちらは特に意識して明るくしたり優しくしたりと言う事は皆無で、至って平静に振舞っているつもりなのだが、僕の振る舞いは上に書いたような評価を、利用者からは頂いている。
 もちろん、『自立支援』が仕事な訳だから、過剰に介助して利用者を甘やかせる事で評価を得ているのではない(と思っている)。
 出来る事は自分でやってもらうし、依存心の強い利用者に、心を鬼にして突放すのとすれすれの対応をする事だってもちろんある。
 先頃退所された、ある利用者様の言葉を借りると、僕の仕事は丁寧できめ細かいのだそうだ。

 だがしかし、夜勤だと深夜帯は二人で組んでの仕事になるため、こちらの不手際はそのまま相棒への肉体的負担となってしまい、相手も辛いしこちらも申し訳無いし、とにかく少しでも相方の負担が軽くなるように、仮眠時間を削ったり(でも1時間は寝ます)それなりに努力はするのだが、何せ未熟者のへなちょこ介護職員、努力はすれども結果に結びつかない・・・。

 僕は比較的ADLの高い人(介護度4かギリギリで5の人)が入っているフロアを担当し、それの終了後はすぐに、ADLが低く医療のウェイトの高い人が占めるフロア(四肢麻痺者多し)を担当する同僚のヘルプに入る事になっているのだが、慣れた職員よりも5割増し程の時間を要した私は、この夜組む事になっていた看護士さんから、直々にその事で注意を受けた。

 「mizzieくん、あんたは言葉使いは綺麗やし、誰に対しても親切やし丁寧やし、そりゃあ凄い良いもんを持っちゅう。それは認めるし評価もするけんど、もうちょっと効率と言うモンも考えないかん。そうせんと、あんたと組む事になる者が困るきに。」

 確かに、この看護士さんの言うとおりだ。
 僕等はチームで仕事をしているのだ。僕の効率の悪さで他の職員の負担が増えるような事があってはいけない。しかしながら、知識も技術も経験も未熟な僕が、キレイに仕事を進めようとすると時間が掛かるし、速くやろうとすると仕上がりが上手くいかない。この相反する二つを如何に両立させるか、その技術を習得するかが決め手なのだろう。
 件の看護士さん曰く、上手い人の技術を盗んで、もっと早く仕事を進める要領を覚えなさい。だそうです。

 まだまだ『お荷物キャラ』な僕は、↑の看護士さんとのやりとりで、院内での他人への接し方(含む職員)と、真面目さだけはそれなりの評価を受けているようだったが、入社して半年。もうそれだけではいけない。という時期に来ているのも間違い無さそうだ。



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コメント

大丈夫、最初は誰でも初心者だから!
・・でも周りを気にしてしまうのもわかります。最初から完璧に出来るわけないのに、それをみんなわかっているはずなのに自分のことは棚にあげて他人の評価には厳しい輩がいる。私も新人時代は苦労しましたよー。罪をなすりつけられたり、教えられてないことを求められたり。だから私は新人さんには冷たくしないで親切にしようと思いましたね。自分がそういう経験しましたから。
長文すみませんでしたー!

投稿: りえぽん | 2006.04.28 22:01

いらっしゃいませ!!"Mizzie's cafe"に、ようこそ!!

 自分に優しく他人に厳しい方はもちろんいますが、そうではなくて、技術と知識と経験が圧倒的に優れている方と組んで仕事をしている時に厳しく指摘されたりすると、やっぱり少し堪えますし、「ちっくしょー・・・もっと上手くなってやるー」って思います。
 逆に、自分に優しく他人に厳しく、強きにへつらい弱きをいじめる先輩は、いい反面教師にしています。そーゆー人にはイヤな思いを随分させられている(現在進行形)から、自分も新人さんには冷たくしないよう、自分に言い聞かせています。

投稿: mizzie | 2006.04.29 00:05

mizzieさんの場合、不手際でも自分の「よくないところ」をちゃんと分かっていて、克服しなければならない点もよく心得ているのでいつか、まるで脱皮でもするかのようにコツがつかめると思いますよ!うちの職場にいる某ベテランさんなんか・・・いや、こんなところで愚痴っても始まらないのですが・・・最近かなり皆を疲れさせてくれるので、朝勤務表をみて一緒だと一気に気分が萎えます・・・。

投稿: hana | 2006.04.29 05:14

hanaさん>
早く脱皮して一人前になりたいです。例えて言うなら今は、サナギみたいなものなのかな?
実際の話、現状の僕は職場内で「一緒に組みたくない相手」になっているみたいで、この状況を打破する為にも、早く何とかしなくちゃ!です。
とにかく、頑張ります。

投稿: mizzie | 2006.04.29 20:32

お久しぶりです。
介護職のステータスアップの話には、笑いながらも頷いてしまいました。
確かに山口智子がケアマネ役とかやったら、視聴率上がりそうですね(笑)
でも、確かに”介護職は誰でもできる”という偏見は、根強いのかもしれません。残念ながら。
現にうちの事務所の社長もそのように考えている部分がありますし。
介護に携わってる人間が、そう考えるのは嘆かわしいことですよね。

介護に関しては、相手を思う気持ちと、常にいいケアをしたいという向上心があれば、技術に溺れたり優しさに甘えることなく、バランスのとれた介護人になれるんじゃないのかなと最近感じています。
そういう私も、まだまだだったりするんですけどね(あは)

そうそう、そんなmizzieにお勧めの本がありますので、機会があったら是非読んでみてくださいね。
私の書いたレビューのURLを張っておきます。

では長くなったのでこれにて。

投稿: 香乃 | 2006.05.06 05:24

香乃さん>
お久し振りです。
香乃さんに教えてもらった本、早速明日にでも注文しに行ってきます。他にも注文したい本がいくつかあったので丁度いいタイミングでした。

投稿: mizzie | 2006.05.06 21:42

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