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2006.05.23

訪問看護同行実習

 在宅支援と言う視点から見た場合、介護ではカヴァーし切れないケースに対応する訪問看護には、個人的にもちょっと興味があった。
 また、今の職場にいる凄腕の先輩介護福祉士さんからも、「訪問看護には得る物が多いから、しっかり見てきなさい」と言われていた事もあり、それは実習の中では楽しみにしていた分野でもあった。
 医療的措置が必要な重度の利用者で、しかし施設に行く事無く在宅で頑張っている方達を、実際この目で見ておきたいという思いもあった。

 しかし、介護福祉の世界に身を置く私にとって、看護職は近くて遠い存在だ。
 一緒に仕事をするけれど、特に医療介護の現場では介護は看護の指揮下に入る事が殆どなので、チームを構成する多職種間の中で最も接する時間の長い職種だけど、しかしその専門性の高さ故に敷居を感じてしまう事もある、それが僕の看護士さんに対するイメージだ。

 実習当日、実習先ではいつも通り、カルテを通した情報収集と確認。
 当日訪問を予定している方達のカルテから、氏名と年齢、家族構成等の個人情報。介護度や自立度、病名と症状、その他患者情報を得る。

 資料から得た症状や介護度、ADL等から判断するに私は彼等に対し、医療介護施設入所者と、在宅生活者の中間くらいの状態だろうと想像していた。

 簡単なブリーフィングを済ませてから、最初の訪問先へと向かう。
 閑静な郊外にある、比較的裕福な一戸建て住宅。

 玄関をくぐって利用者の居室に入り、いきなりカウンターパンチを食らった。

 医療介護と在宅の中間?

 平均的な老健の入所者よりも、ずっとADL低いやん!
 この人よりも元気な人が何人も、ウチの医療介護病棟にいるよ!!

 (ここまでADL下がっても在宅でいけるんや・・・)

 って呆然としてる僕を尻目に、看護士さんは容態鑑札と同時にコミュニケーションを図りながら、淡々とバイタルを取り
SpO2
を測り、排泄確認と摘便を済ませ、四肢と体幹にリハビリを施していく。

 100歳に近付こうかというこの利用者さん、発語も殆ど無く、日常生活の殆どに介助を要する状態だと言うのに、介護・看護スタッフと、御家族の手厚い介護もあって、半介助ながらも僕の面前で自力で座位から立位へと移行し、ベッドサイドから縁側までを歩き、縁側にある安楽イスに腰掛け、強い日差しの下、五月の涼風が薫る庭を眺め、心地良さげに過ごされていた。

 最初の訪問者は何の問題も無く全ての予定を終え、しかし余った時間を主介護者でもある御家族も含めたコミュニケーションに充て、予定通りの時間に次の訪問先へと向かった。

 移動の車中、指導担当の看護士さんからの「”寝たきり”はなるんじゃない。作られるものなのよ」の言葉に、『絶対に寝たきりにはさせない!!』と言う、プロフェッショナル意識を垣間見た気がした。

 2件目の利用者は比較的介護度が低く、ADLも高い。ただ家族が共働きな為に昼間は独居状態になるようで、こちらの訪問を楽しみにしていた様子。
 この方も最初の方と同様に、看護士さんは淡々とバイタルを取りリハビリを施して行く。それらの作業を行いながらも、巧みに利用者とのコミュニケーションを取っているが、それらは一見すると何の変哲も無い日常会話のようでもあるが、しかし、実に見事な会話の取り方で利用者のモニタリングをしているではないか!!その、利用者に関する情報を熟知しているとしか思えない、巧みな話術たるや脱帽である。

 この利用者はプランに近所の公園での歩行訓練が組み込まれていて、僕も看護士さんと利用者さんについて、近所の公園に出掛けた。
 平日の昼間、授業をサボってきたと思われる女子高生数人が、公園内の休憩所にあるベンチに腰掛けて笑いあっている側を、杖をついてゆっくりと歩く老女と看護士と実習介護助手。
 屋根の下で日差しを避けながら、友達同士でケラケラと笑い合いながら、『若さ』と言う光を放つ少女達と、日差しの下でベンチに腰掛け、"曇り無き笑顔"を浮かべながら冗談に笑い、上空を飛ぶ飛行機を眺める老女と介護&看護士。
 5月の空の下、どちらもお互いの話に笑いあいながら、まぶしい光と穏やかな光を放っていた。

 未来の幸福を疑う兆しすら無く、キラキラとした笑顔を見せる女子高生達は魅力的だったし、ゆっくりと歩きながら、曇り無き穏やかな笑み浮かべる老女には心癒された。
 そんな、平日の昼下がりだった。


 公園での歩行訓練も終えて利用者を自宅に送り届け、しかし帰る際もドアを閉めた後にも注意を怠らない看護士の姿に、またもやプロの流儀を見た気がした。

 2件目終了後はセンターに戻って一旦食事休憩となり、午後は14時から最後の3件目に向かう。
 こちらは予定では入浴介助を行う事になっていた。

 3件目は車が入っていけない場所にある為、そのお宅にはバイクでの移動となる。

 3件目は要介護度5だが自立度は高く、認知症も認められず四肢ともに良好なのだが、肺気腫を患っており在宅酸素療法を受けている。
 その為、入浴等の活動前後での心肺機能観察を必要とする為、介護ではカヴァー出来なくて看護の出番となっているようだった。
 で、これまでと同様にバイタルを取りパルスオキシメーターで
SpO2経皮的動脈血酸素飽和度
)を測り、リハビリを施している。が、(体幹に変わったリハビリしてるな)って思っていたら、排痰のマッサージだったようで、数分後に肺気腫のこの方、結構な量の痰を自力で排出された。

 サクション(吸引器)を使う事無く、呼吸法とマッサージで自力排痰をさせてしまうこの看護士さん、やっぱり只者ではありませんでした。

 酸素療法の機器と酸素を管理しながら、
SpO2
を監視し容態観察も行い、入浴介助に平行しての皮膚観察、軟膏の塗布や薬剤発布をこなし、離床を促し歩行訓練もこなした上で、家族からの相談援助も行うこの看護士さんは、さすがに実習生の指導担当をするだけの事はあり、それはそれは学ぶ所、見習う所の多い方なのでした。

 時間に比較的余裕を持たせて組まれていた実習スケジュール、何も問題なく終えたので少し早目に訪問看護センターに戻る事が出来、戻った後は実習のリポートをまとめる時間に充てられていたのだが、昼休み中にリポートを半分終わらせていた僕は時間が余ってしまい、指導担当の看護士さんから、「もう帰ってもいいよ」と言われ、予定よりも1.5時間程早く、実習先を後にして帰宅の途に着いたのでした。


 この日は五月晴れのとても良い天気で、親から借りたスクーターをのんびり走らせているとバイクのりの血が蠢きだし・・・。

 プチ・ツーリング
(おばちゃんスクーター編)

 行ってきちゃいました!!(^^)v

 最近ハマってる、高知市から25km程離れた位置にあるケーキ屋さんにケーキを食べに行き、帰り道に高知の海岸沿いを流すっていう、往復60kmちょいの小旅行。

 美味しい(ホントに美味しい♪)ケーキと、雄大な太平洋を見て、最近溜まり気味だったストレスを掃き出して来ましたっ!!

 明日からまた、お仕事頑張ろうっと♪




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