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2006.08.26

外国人介護士

 私の住む高知県も遂に、3~5年後をメドにして、東南アジアからの介護士を受け入れる事が決定した。

 介護離職は全国どこでも見られる現象だが、全国トップクラスの高齢化率を誇る本県も例外ではない。その仕事のハードさの割には、待遇も報酬も社会的地位も低い介護業界が、恒常的な人材不足に見舞われるのはある意味当然とも言えよう。
 厚労省は、この介護離職に関しては’07年をメドに対策を講じるとアナウンスしていたが、政府の対策は介護職員の待遇改善ではなく、低賃金外国人労働者受け入れへと向かうようだ。

 この、外国人介護士に関しての問題点は、過去にhanaさんが過去記事『外国人介護士を受け入れるにあたって』(http://blog.goo.ne.jp/dookmaai/m/200604/1)で触れられてましたし、そこにコメントを書き込んでいる方々の意見も含めて、その問題点や取るべき対策についての論議は出尽くしていると思うので、ここでは敢えて触れる事はしません。

 hanaさんもご自身の記事で述べていますが、僕も基本的には意欲ある外国人介護士の受け入れには賛成です。介護職者は志の高い介護士と、なんとなく手に職を付けようと介護の道に入ってしまった者とに、かなりはっきりと分かれるようで、少し前にあった介護職員によるセクハラ発言事件に対する反応なんかをネットで見ていても、それは如実に現れています。

 そして僕の個人的見解としては、卒業すれば介護福祉士の資格が取れる専門学校が林立する中で、高校を出てそう言った学校に進みそこで資格を取り、介護の世界に入って来た人達には、後者が多いようにも思えます。

 逆に、ここに頻繁に訪れてくれている方々のように、それなりの人生経験を経て介護の世界に進まれた方には、意識の高い方が多いように感じるんですよね。

 僕の個人的な視点から見た時、多様な業種を経て、異文化にも触れてきて、俯瞰的な視点から自分も含めた全てを観られる、そんな方達と、偏差値の低いまま大学に行くよりは・・・って福祉専門学校を経て介護の世界に進む方達には、かなり温度差があるように思える訳です。そこにはもちろん例外もありますが。

 世界最先端の高齢社会になってしまったこの国で、慌てて作った間に合わせの介護保険制度。そこで生じた人材不足を補う為に介護職員を急増した結果、介護離職と職員の質的低下が起こった訳で、でも恒常的な人材不足で程度の低い職員が生き残り続けている現実は、過日のセクハラ事件とそれをネット上で弁護する同業者(それも多数)の存在が証明してる訳ですよ。

 本当に意欲溢れた外国人労働者が確保出来るのならば、そういった意識の低い職員は外国人労働者にその地位を奪われる事になる訳で、東南アジアからの介護福祉士受け入れはこの業界と利用者にとって、プラスになると思うんですよね。(施設経営者と厚労省だけにプラスとなった場合、僕の収入は確実にダウンするだろうけれど・・・)

 介護職員に語学力のある人なんか殆どいない(僕を含めたここの常連さん達は、介護業界では希少な例外だと思う)訳で、僕はタガログ語もタイ語も話せないけれど、とりあえず意思疎通は問題なく出来るって程度の英語力はある(スペイン語も片言くらいは話せます☆)から、そうやって日本の介護業界に入ってくる外国人労働者達に、何か役立てる機会もあるのでは?とか思っています。



介護職者はもっと志を高く持つべきだよな。って思う人はクリックしてね。
http://blog.with2.net/link.php?268283

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コメント

私は、将来は途上国で自分の技能を還元する仕事をしたいと思い、なんのつてもあてもなかったけど「将来性があり絶対に不必要にはならない」と見込んだ介護の世界へ入りました。
その後時代が進み、東南アジアからの介護職員受け入れの議論が進むにつれ、自分の選択が間違っていなかったことを知り、同時に来るべき「外国人介護職員受け入れ」時代に、日本人と外国人の間を取り持てる立場になれたら・・・と思い、日夜勉強に励んでいます(外国人に日本語を教えるための勉強もぼちぼち開始中)。
ただ、この島国の人間は「アジア」という枠のなかではどういうわけか変な優越意識が強いので、せっかくはるばるジャパンマネーのために来てくれる外国人たちが格下に見られ、差別や偏見を受けるようなことにならなければいいと思っています。一番格下なのは「介護」という人生の終末期ケアを自国の労働者だけではまかなえきれない、この矮小な島国なんですけどね。
そして出来ることなら、アジアの人だけでなく、この島国人がどういうわけだかなんとなくつい気後れしてしまう「白人さん」たちもじゃんじゃん来日して働いてくれればいいと思います。白人さんたちが満足するお給金を出さざるを得ないとなれば、介護業界の質もおのずとあがってくるでしょうからね。

投稿: hana | 2006.08.27 12:34

hanaさん>
介護業界についての流れを見ている限りでは、僕もhanaさんの予想は見事に的中していると思います。以前、過去記事(http://mizzie-cafe.tea-nifty.com/sf/2006/06/post_e87a.html)で触れた介護ロボットも研究開発が進められているのですが、大量に流通するくらい低価格化するにはまだあと15年以上はかかると思われ、少なくともそれまでは、人による介護に頼らざるを得ないでしょうから、語学力のある介護士の需要が生まれる素地は充分にありますよね。

アジアにおける日本人の根拠無き優越感、いわゆる『自民族中心主義』ですが、これは恐ろしく根が深いので、根気強い努力で払拭していくしかないと思います。
白人(Caucasian)の介護士に関してですが、50年代から介護をやっているアメリカも、ソーシャルワークとケアマネジメント発症のイギリスも、ドイツも北欧も日本よりも圧倒的にこの分野では先進していますから、そんな国の方々にこの国のお寒いどころか絶対零度な現状を見せるのは恥ずかしいです。

アメリカの介護職員の給与体系については、機会があれば調べておきますね。

投稿: mizzie | 2006.08.27 17:55

こんにちは。
ようちゃんんです。
コメントありがとうございました。

日本の中だけでは、一部の介護に携わる人の意識が
大きくは変えられないということからも、
外国人を受け入れる、
ということはプラスになるんですね。

勉強になりました。

投稿: ようちゃん | 2006.09.02 20:26

ようちゃんさんへ>

>日本の中だけでは、一部の介護に携わる人の意識が大きくは変えられない

はい。それはとても悲しい現実ですが、自己客観視能力が欠損しているとしか思えない職員が存在する(しかも多数)現状を変えるには、自分とはあきらかに違う他者を通して自分を見つめなおしてもらうか、そのままこの業界から退場していただくかしかないだろうな。
って思っています。

投稿: mizzie | 2006.09.06 01:46

読ませてもらいました。私も介護業界には同じような意見を持っています。
いろいろと情報交換できればと思っています。

投稿: songtian | 2006.09.25 21:52

私も、海外に長期いた経験もありますので、外国人介護労働者のことは興味があります。
また民間企業から福祉業界に入ってきたので、いろいろな面で違和感を感じることも多々あります。
日本、アジアの地域にあったケア環境の創造はこれからではないでしょうか?

投稿: songtian | 2006.09.27 23:04

songtianさん>
ここは基本方針として「(記事に興味を持って)来るものは拒まず」です。
志を同じくする方は、いつだってwelcomeですよ☆
急速に進行した日本の高齢化社会において、介護保険制度は強制的にこの世に引きずり出された未熟児のようなものだと僕は考えています。ただ、生まれた以上は死なせるような事があってはいけない。そう僕は思っています。

投稿: mizzie | 2006.09.30 00:15

お帰りなさい。
確かに、制度は所詮、制度でじゃないかと…。活かすも殺すも運用する側だと思います。
これからの少子高齢化は、日本が主体的になって想像するべきものだと思っています。
日本人特有の感覚である“きめ細かさ”を活かしたケアは大きな価値観を持って、アジアに広がると思います。だからこそ外国人介護労働者は成功させなければと思います。

投稿: songtian | 2006.09.30 22:23

songtianさん>
僕はテレビで取り上げられているのをみただけなのでまだ何とも言えないのですが、そこで取り上げられていたフィリピン人介護士、いい仕事してました。文化として高齢者ケアが当たり前の事として受け入れられているフィリピンは、介護者を世界中に供給してもいるので、そんなアジアの優秀な人材が入ってくるのはこの業界にとっていい刺激になるでしょうが、一部の日本人達が強固に保持している、『他のアジア人に対する根拠無き優越感』を克服しない限り、この国に未来は無いようにも思えるmizzieです。

投稿: mizzie | 2006.10.01 23:52

“他の国々に人々に対する根拠無き優越感”って多かれ少なかれどの国の人も持ってると思います。
日本人が特に強いとも思いません。大きな括りで見るとそういうことも問題かと思いますが、実際1対1で接するにつれ、人と人とのつきあいになり、心配することはないと感じています。
と言ってもこれは介護される側(高齢者)との感情で、今まで介護業界にいた人=優秀な人材にはじかれる側になる人は、“根拠無き優越感による排斥”が発生するのでは?と思います。これも移民問題と同じく、常につきまとう問題ではないでしょうか?

投稿: songtian | 2006.10.03 20:11

songtianさん>
「外国人に対する根拠無き優越感」は、確かに多かれ少なかれどこの国にもあるものですが、日本人の、他のアジアの国に対するそれは、とても強く、かつ醜悪な気がします。
移民にはじかれる側になるものが、根拠無き優越感を基礎として移民排斥に向かうのは、国粋主義と直結し易いので、その面には危機感を感じる僕ではあります。

ただ僕個人としては、優秀な外国人労働者は歓迎です。

投稿: mizzie | 2006.10.05 20:35

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