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2006.10.26

しまったぁ!!

 僕の職場は医療介護施設なので、重症度は特養よりも重い人が殆どなんだと思う。


 排泄と食事が自立と言う人は一人しかいないし、

 半分以上が食事全介助を要し、しかもその大半は流動食でチューブを通して食道や胃に流し込まれる。

 流動食でない人もきざみ食やミキサー食が殆どだが、経口摂取が可能な方には職員が介助に当たる。

 でも稀に、見舞いに訪れたご家族が食事介助をしてくれる時もある。

 技術的には職員の方が、慣れている分手際がいいのだが、ご家族が介助にあたった場合は入所者さんが協力的なので、職員がやる時よりも食事量が多い。完食率が高いのだ。

 そしてもちろん、入所者さん自身もゴキゲンだ。


 そんなご家族を相手に、

 「僕等がどんなに上手に介助するよりも、ご家族さんに手伝って頂いた時の方が本人も調子がいいです。今日はいつもよりも口数も多いですしゴキゲンですよ。」

 といった類の事を話しながら、見舞いに訪れたご家族さんを労っていた。



 特に深く考える事も無く会話を進めていた僕は次の瞬間、

 (しまった!!)

 と、自分がTPOをわきまえずに軽率な事を口走っていた事に気付いた。


 そこは4人部屋だった。

 ご家族さんが見舞いに訪れた入所者さんの向かいで、僕は別の入所者さんの食事介助をしていた。

 以前は頻繁に見舞いに来られていたその方のご家族は、最近見舞いには訪れていない。

 そしてさっきまでとは、本人の表情も微妙に変わっている。

 飲み込みを確認した僕が口元に運んだスプーンを、その方は柔らかく拒絶した。

 「もういらん。食べとうない。」

 ここに勤めるようになってもうすぐ一年。
 その言葉をこの方から聞いたのは初めてだ。

 職員に悪態をつくことはあっても、必ず完食される方だった。

 僕の不注意な言葉が、間接的に聞いていたこの方の食思を奪った。




 介護は身体援助業務とカテゴライズされる。

 しかし僕等は現場では、入所者の心理面への配慮も怠ってはならない。



 今日のmizzie、介護職員としての評価はF(落第)だ。






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コメント

あまり気を落とされませんように・・・。

私もシチュエーションは違いますが
「はっ!」としたことがあります。
悪気なんてもちろんないし、相手のことを思って言った言葉も、第三者には辛く思えることってあるんですよね・・・

今回はタイミングはちょっと悪かっただけ。
そう思いましょう。
それに、今後はその辺に注意していこうって思えるようになれたはずですし^^

すみません、なんか気の利いた言葉が出てこなくて・・・^^;

投稿: りぉちん | 2006.10.26 02:09

大丈夫ですよ。

今回は、Fかもしれないけど、

ちゃんと次の日は

A+  が やってくるはずですぜ。


ほんの少しの「勘ばたらき」が

重要なんでしょうね。

こういう場所では。

名前に貼り付けた本 読んでいただけると

面白いと思いますよ

夜勤お疲れ様です

N氏

投稿: N氏 | 2006.10.26 07:33

mizzieさんが、「しまった。」と、気付いてくれて、良かったです。

気がつく人は、大丈夫。

介護職についてる人の中にも、
こういう大事なことに、気がつけない人が、とても多いように、
家族達の声を聞いてると感じています。
そういう、人の気持ちに配慮する意識の低い人は、
ずっと、同じ過ちを繰り返すことになると思います。

投稿: かめこ | 2006.10.26 07:58

りぉさん>
時間、場所、状況、様々な局面でその場その場で最も適切な言葉選びをしなくちゃならなくて、繊細さと慎重さ、判断力と推理力が求められます。現場の職員はこんなにも気を使って言葉を使っているのに、な~んにも考えずに言いたい事言ってるだけの政治家が僕等の何十倍も給料貰ってる現実には、本当に腹立たしいです。
高給取ってもいいからそれに見合った仕事しろこのバカー!!!
ってカンジです。
N氏 さん>
興味深い本をご紹介下さって、誠にありがとうございます。機会を見つけて読んでみます。また、当方のブログを貴ブログで取り上げてくださってありがとうございます。
かめこさん>
この業界には意識の低い人が沢山いるのも、悲しいけれど現実です。
だから、僕は第三者機関による、利用者に公開された業者と職員の評価システムが必要だと思っています。

投稿: mizzie | 2006.10.26 13:09

mizzieさん、こんにちは。

何だか微妙ですね。
でも、こういった会話は家族として、訪問しているとよくあります。
家族さんが訪れると、スタッフの方は「良かったね~~」と利用者さんに声をかけますし。

でも、利用者さんの中には、頻繁に訪れてくる人が居ない人もいます。
必ず定期的に来る人がいる人もいます。

私なんかは近所なので、しょっちゅう行ってますが、
そういうのって、他の利用者さんはどう思っているのか?
寂しさを助長してしまってないか?とちょっと思ったりします。
やはり、家族に会いたいと思う気持ちってあると思うし。

でも、寂しいと感じないことはないかもしれませんけど、
「一人じゃない」って気持ちを持ってもらえれば、良いのではないかと思います。

投稿: えびすけ | 2006.10.26 13:46

えびすけさん>
高知市内にある僕の職場には、県内の医療過疎地から来ている人も結構いて、そんな人達の家族にとっては、頻繁に見舞いに来る事が物理的に不可能なんですよね…。
そんな人達が「寂しさ」を感じなくても済むように、全身で現場に飛び込んでますmizzie。ピエロにもなります。歌も歌います。エレベーター待ちながら踊ってます。
技術的にはまだまだ稚拙だけど、全身・全力で介護してます。(^^)v

投稿: mizzie | 2006.10.27 22:09

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