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2006.10.22

ネガティブをポジティブに

 僕はレース引退の原因となった鈴鹿でのクラッシュで負った脳外傷の後遺症で、視機能に障害が残っている。

 屈折率としての視力もかなり低い。

 仕事や勉強にはメガネかコンタクトを使っているが、普段の生活は裸眼で通している。そんな僕だけど、、、

 生まれて初めてメガネをかけた時は、本当にびっくりした。

 なんてクリアに見えるんだろうって。

 そして同時にがっかりした。

 今まで見なくて済んだモノまではっきり見えるようになって。

それらを見なくて済むのなら、見えない事も悪くは無いのかもしれない。そう思ったくらいだ。



 高齢者福祉に携わっていると、認知症とまではいかなくても、「まだら呆け」と言うか、部分的に忘れっぽくなっている人と日常的に接する事になる。

 忘れっぽい、忘れてしまう、と言うのはステキな事なのかもしれない。

 忘れてしまえるものなら忘れてしまいたい。そんな記憶を幾つか、僕だって持っているから。

 直視するには辛すぎる現実が、憶えているには過酷過ぎる現実が、この世の中には多すぎる。

 それらから遠ざけてくれるこれらの身体機能低下は、実はそれほど不幸ではないのかもしれない。

 歳を取ると誰でも、見えにくくなったり聞こえにくくなったり憶えられなくなったりする。

 でもそれはもしかしたら、その人生で残酷な現実を見過ぎた、不快な事を聞き過ぎた、悲しい記憶の増え過ぎた、そんな彼等の自己防衛反応なのかもしれない。




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コメント

私も忘れてゆく人達に対して、ちょっとした嫉妬のような気持ちと、微笑ましいような不思議な気持ちを抱きつつ、日々を過ごしています。

よく高齢者のことを「子供がえりする」とか言うけれど、子供と高齢者の大きな違いは、子供は本当になにも知らない無垢な白さがあるけれど、高齢者は様々な色を重ねた後、再び白に帰ってゆくところだと思います。
私は子供も大好きだけれど、高齢者の知恵や狡さを抱え、子供のような白とは違う深みのある白に戻っていく過程が、いとおしくもあり、またすこし羨ましくも思います。

それでも思わず「おいおいッ!」とツッコミたくなるような所も沢山あるんですけどね(笑)

投稿: かの | 2006.10.22 10:59

かのさん>
”深みのある白”
言いえて妙。ですね。
僕も、こっちの思い通りになんか絶対にならない、そんなじーちゃんバーちゃん達がダイスキです。
時々(このばかやろ~!)って思うときもありますけれど。(^^ゞ

投稿: mizzie | 2006.10.22 12:57

mizieさんの記事、特に、最後の方、同感です。
私もポジティブシンキングよ。

でも、認知症になった人の中には、
辛いことばかり思い出してしまう人もあります。

母は、一時期、妹が死んだ日にばかり戻っていたし、
友達のお母さんは、認知症になってから、
原爆をきのうのことのように思い出すようになったそうです。
そういう強烈すぎる過去は、かえってよみがえる人が居ます。

だから、私は、
「ボケるが勝ち」という風に、軽く考えている人を見ると、
それは違う!と、一人一人と、話をしたくなります。

そして、自分のブログで、そういう誤解を解くべく、奮闘しています。

投稿: かめこ | 2006.10.22 18:40

かめこさん>
哀しい記憶を失う人もいれば、逆に辛い記憶だけが残ってしまう人もいる。
もし、忘れたくない記憶だけを失ってしまって、忘れたい記憶だけが強調されてしまったら…。

忘れ方にも多様性がある。
僕等は、もっとその事に配慮しなければならないんでしょうね。

投稿: mizzie | 2006.10.22 23:53

私にも忘れられない忘れたい過去があります。
自殺を考えるほど辛かったことも
乗り越えた今は、本当に強くなったと思います。

私がアメリカ旅行で学んできたことの1つが
ポジティブシンキングでした。
いつもネガティブな自分だったので、それはとても自分を変えるいいきっかけだったんですよ^^

辛いことの1つや2つ、誰でも持ってるか~なんて思って最近は頑張っています。
前向きな姿勢・・・これがある限り、未来は明るいって思います。

お互い、素敵な人生を歩みましょうね!

投稿: りぉちん | 2006.10.23 02:46

遅ればせながらお誕生日おめでとうございます。mizzieさんと一日違いで私もミソジーズの仲間入りでございます(21日が誕生日でした)。
私は弱っちい人間なので、つらいことや悲しい思い出に耐えるため、あえて楽しいことやうれしい思い出も心に留め置かないように心がけいた時期がありました。最近ようやくどんなことも「それはそれ」と受け止め、無理に忘れようとしたり思い出して感傷に浸ることがなくなりました。
ポジティブシンキングには程遠いですが、あまりどっぷり浸らないように、何事にも「マイペンラ~イ」(よく使ってますが、タイ語で「なんでもないこと」の意味。タイ人は一日に30回ぐらい使います)で生きて生きたいと思います。
てか、本音をいうなら自分の心のなかのことよりも社会全体に深刻な問題が多すぎて、社会の不条理に対する怒りに費やす時間のほうが多いのです。どうにかならんか?!

投稿: hana | 2006.10.23 12:20

りぉさん>
過去記事でも書いたような記憶があるのですが、その人生に一つも辛い・思い出したくない記憶が無いと言うのが幸福なのか不幸なのか、本当は誰にも判らないんだと思います。
ただ、こっちが試合放棄しない限り、結構何とかなっちゃうもんだ。ってのは僕の経験から学んだ生きる知恵です。(^^)v
hanaさん>
ありがとうございます。hanaさんとは誕生日が一日違いだったんですね。ちなみに10月21日生まれの有名人には、なんとあのアルフレッド・ノーベルさんがいます。
お互い、ノーベルやんちゃで賞でももらえるように頑張りましょうね。
ノーベル福祉賞ってないのかな??
で、「マイペンラ~イ」で生きてるhanaさんですけど、僕も「何とかなるさ」と「それがどうした」で生きていくつもりだったんですけど、社会の不条理に対する怒りがこみ上げt来ちゃってるのは僕も同じです。介護ブログなのに政治ネタばっかりになっちゃってますよWeb Mizzie's Cafe…

投稿: mizzie | 2006.10.23 20:06

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