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2006.11.23

愚痴を言っていても始まらない

プロの介護者として、この国の高齢者福祉に関わる者の一人として、この国の介護や福祉の現状には憤りや不満や不安はそれを本にしたら図書館が出来てしまいそうなくらいにある。

だけど、下流社会構成メンバーである一庶民の僕が、不満や愚痴をいくらいった所で何も解決しない。

マスメディアを通じて大衆を操作する技術を洗練化させ、支配者の思う方向に向かう社会に国民の合意を取り付け、民主的に大衆支配・搾取体制を作るシステムをほぼ完成させた自民党・公明党による現政権の元では、この国を福祉国家に変える事もほぼ不可能だ。
(大企業の福祉を追及する国家は既に出来ているが・・・)

この先も国民は選挙になんか行かないし、自民党の党首と民主党の党首が米政府高官と非公式の会合に出席している事からも判るけれど(過去記事を見てね♪)、もう国民は、「マイナス9とマイナス10」のどちらかを選ぶ事しか出来ないようになる。
これから、国家はもっと酷くなるだろうし、社会はさらに荒廃する。
貧乏な家庭に生まれた平均以下の知能や身体能力しか持たない子供は、一生低賃金でこき使われて使い捨てられるか、男は軍人に、女は娼婦になるしか道が無い社会が出来上がる。

ここで僕がどんなに必死でそれに向かう流れを食い止めようと頑張ってみた所で、もうその流れは奇跡でも起きない限り変わらない。もちろん僕は諦めてはいないけれど。(still)

福祉が縮小する流れはもう止められない。
大衆が幸せを享受出来た時代は、根拠も無く未来に希望を描けた時代は、1990年代のどこかで終わった。

超金持ち以外の高齢者は、”生かせるだけ”な収容所に行くしかない未来は、もうすぐそこまで来ている。

 

 

僕一人では、もうどうにもならない。
民主共和制の国家で、正当な選挙で選ばれた自民党・公明党の政治家達がそれを選んだという事は、日本国民がそれを選んだという事だ。

I've tried all I can do, but all my effort turned out useless...

泣き言や愚痴を言っていても、もうどうにもならない。
大衆が未来に希望を持てない社会で、少子化はどんどん進行する。
高齢化は加速してこの国は今世紀中盤までは老人しかいない国になる。短期的には低賃金の外国人労働者を受け入れる事で労働者人口は維持できるだろうが、教育基本法改正で教育格差が極端化する事が明白なので、中期的には良質の労働力や質のいい技術者はこの国から激減する。
技術力と経済力しか無い国から、技術力を支える一定数の良質な労働者がいなくなれば、この国の経済力は地に落ちる。
経済力の無い国に、外国から出稼ぎにくるバカはいない。

多数派日本国民のメンタリティーに何も変化が無ければ、22世紀の日本は国中がスラム化して、今の南アフリカよりも酷い国になっているだろう。
経済格差はさらに広がり、庶民は簡単には医療に掛かれない制度に切り替わる。
(もちろん、国民によって正当に・民主的に選ばれた自民党公明党の政治家達がそれを決める)
長期的には良質の医療に掛かれない庶民は早逝するので、
(アメリカのアフリカ系アメリカ人と白人の平均寿命を比べてみたらそれは簡単に予測出来る)
国民の大多数を占める低所得層は早死する事になり、高齢化問題も長期的には解決される。
高齢者福祉をしようにも、その対象になる高齢者自身がいなくなるのだ。

日本はごく一部のエリートが支配する、不良少年と軍人と娼婦で構成された国家になる。

 

僕は医学の進歩であと100年は生きるつもりだったが、その医学は超金持ちしか受けられない社会になる事が明白なので、僕は今の平均寿命よりも早く死ぬだろうが、それまでは現状でのat least betterを追求するしかない。

 

 

高齢者が増え続ける日本では、福祉の理念だけでは介護を支える事はもう不可能だ。
国にも地方自治体にも財政的余力など何処にも無いし、そもそも最前線を支える職員の数が足らない。

どんなに優秀な司令官がいたって、兵卒がいないと戦争が出来ないのと同じだ。

不景気のどん底だった頃に導入された介護保険制度だが、その頃に参入してきた優秀な人材の中からかなりの数が、劣悪で過酷な職場と、”福祉は奉仕”の原則で貫かれた低賃金に嫌気がさして、景気回復と共に他業種へと移って行った。

今残っているのは、志だけを頼りにもがいている連中と、他に食い扶持が得られない低質の職員、惰性で流されている連中だけだ。
優秀なだけの人材を引き止めるには、金銭的インセンティブが無ければ不可能だ。



そうだ。


介護ビジネスを軌道に乗せる以外に、この国の介護制度を維持する方法はもう無いのだ。
少なくとも僕には、それ以外の方法を見つける事が出来ない。
(武力革命はその方法としては除外する)

もう、介護で儲ける奴がいたってかまわない。
そいつが利用者の方さえキチンと向いていてくれるのなら。
『顧客満足』の原則に従って実業が出来るのなら。

充実した施設・スタッフを揃えた介護施設が、それに応じた報酬を受け取る事を、”福祉は奉仕”の原則を離れて資本主義哲学を持ち込む事を、誰からも責められないような社会を現出させるしか、もうこの国の高齢者福祉が、介護システムが生き残る道は無い。
ビジネスだから当然、充実した施設・スタッフにはそれに応じたコスト負担が利用者に求められるようになる。
満足なサービスを受けたければ、それに応じたコスト負担が求められるようになるが、それはもう避けられない。

バイクの世界が、貧乏人は『HONGDA』のバイク(中国のメーカー。最近ホンダから訴えられた)に、中産階級はHONDAに、金持ちはHONDAのAキット車(毎年数台しか製造されないレース専用スペシャル。250ccだと一台2000万円くらい)に乗れるのと同じだ。

その一握りの高級施設の職員には、東証一部上場企業正社員並みの収入と福利厚生が与えられるようにする。
介護はある意味、実務能力が全ての実力社会なので、優秀な職員にはそれなりの経験年数が要求される。
”生かせるだけ”の収容所から、職員も技術と経験に応じて這い上がっていけるシステムを作る。
技術と知識を磨く事に金銭的インセンティブが与えられるようになれば、志だけで踏み止まっていた職員だけでなく、そのインセンティブに魅せられて介護業界に参入してくる者も出てくるだろう。

優秀な職員を参入させる為に、公平を追求し不正を排除しながら利益を追求してもらうのだから当然、経営側にも変わってもらう。
業界トップレベルの施設には、上場企業並みの情報公開をしてもらう。
財務体制、経営理念、安全対策、雇用システム、社員育成システム、利用者サービス、etc.etc.
それらが、企業情報が証券会社や格付け会社に公開される上場企業のように、利用者がいつでも簡単にアクセス出来るシステムを構築する。

結果、高齢者福祉にも利益追求の原則が持ち込まれ、施設や職員ごとの格差が生まれるだろうが、そうやって格差を生み出して頂点の引き上げを行わないと、もう志だけで職員を引き止める事が殆ど不可能な所まで来ている。
頂点が引き上げられ、それを庶民が利用する事はほぼ不可能になるけれど、一緒に底辺も引き上げてしまえばいいのだ。

 

僕がアメリカで大学に通っていた頃、『ティーチャーレヴューズドットコム(Teacherreviews.com)』と言うウェブサイトで、そこに書き込まれた教授達の評価を見て、次の学期に取るクラスを決めていたように、施設や職員やケアマネが利用者から直接評価され、それが全ての人に公開されるシステムを作ればいい。
どんな施設に勤めている、なんと言う名前の職員が、一体利用者やその家族、同僚職員や経営者からどんな評価をされているのか?それが全ての人に公開されたシステムを作る。
ネットがここまで普及し、携帯電話を15歳以上の殆ど全ての国民が持つようになった日本では、安価に・広範囲に、介護施設と職員の情報を共有出来るようなるだろう。

そうすれば、施設や在宅介護事務所が、
「わが社の職員には、『ヘルパーレヴューズドットコム』でB+以上の評価を得た職員しかいません!」
と言う宣伝文句で、利用者の獲得が出来る。
利用者やその家族から高い評価を得る優秀な職員が、高給で経営的に優れた施設から引き抜かれる社会。

腕のいい職員がどんどん這い上がれる実力社会。

質の悪い職員は、
「あんた今月のヘルパーレヴュ-ズでまたD-じゃないの。来月までにC-以上にならなかったら解雇よ」
って通知されて退場させられる社会。

Fを貰った職員は資格停止となり、再訓練後はD評価から再チャレンジしてもらう。

高級施設に引き抜かれたA評価の職員には、同額の給与が国から保証された状態でD評価の施設に一年間勤務してもらい、利用者と職員にA評価のレベルを教導してもらう。

それを10年くらい続けていたらきっと、この国の介護は底辺レベルが引き上げられ、頂点レベルは「介護版トップガン」状態になるだろうし、それはこの国の高齢者福祉全体にとっての幸福に繋がると思う。

 

 

現実に絶望するだけじゃなくて、
その過酷で悲惨な現状の中で理想を追ってみました。

さらに、『行動するブロガー』なmizzie、
この記事の政治的部分を削除した文を、
『自民党』、『民主党』、『公明党』、『共産党』、『社民党』、『全国主要メディア(TV、新聞社、雑誌社)』、『地方新聞』、等に実名で投書しちゃいました。

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コメント

お疲れ様です N氏です

今回の記事、リンクさせてもらいました

(名前に貼り付けたアドレスを参照のこと)

全く、、、この嫌な流れに、、卒倒したく
なるときがありますね、、、

しかし、、現実の歴史の流れが、いかに
ロクでもなかろうとも、、希望は

捨てないようにしたいものです、、、

レッツ ビギン アニュー、、、

投稿: N氏 | 2006.11.23 08:06

・・・き、今日は漢字いっぱいだったけど頑張って読んだど!
介護職の通信簿かぁ。私はEランクになりそう・・(ドンくさいからなぁー
売れっ子ヘルパーになったら収入二倍なんかになっちゃったらみんな頑張って競争して介護の質がよくなるかなぁ?
・・・なんて夢だよなぁ・・、それ・・いい評価を得るために賄賂とかありそうだし・・

投稿: りえぽん | 2006.11.23 19:03

N氏さん>
リンクありがとう御座います。N氏のサイト経由でここにこられた方が何人かおられました。この国は根腐れが始まって、どんどん酷い方向に進んでいるけれど、声を上げ続けていたいと思っています。
そんなささやき声が、いつか集団の意見を経て大きな世論になる事を願って。

りえぽんさん>
今回は書く方も頑張って書きましたよ(^^)
しかも政党やマスコミにメール送ったりもして。
東証一部上場企業の正社員で、新卒からずっと勤め続けた僕と同世代のサラリーマンは、年収で僕の3倍近くもらってる訳ですけど、実力勝負の世界でそれくらい稼げるなら、勉強でいい仕事にありつけなかた人も入ってくると思いますし、そうなれば全体の質も上がると思うんですけどねえ…。
評価についての賄賂は、施設を評価するようになると大手はやってくるかもしれませんね。

投稿: mizzie | 2006.11.23 23:35

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