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2006.11.09

仕事に充実感を感じる瞬間

 もう随分と前にこのブログでも書いたのだが、僕の職場にいるめちゃガンコなおばあちゃん、そのガンコさは日毎に強固になり、この数週間程は、「いや」と「いらん」以外の言葉を聞いた記憶が無い。って状態になっていた。

 お茶もコーヒーもジュースも飲んでくれなくなって、脱水症状で点滴はされる、便秘になって浣腸はされる、ただ本人が不快なだけでなく、医療的観点からもそれなりに深刻な事態に陥る事もあった。

 自力で立つ事が出来ないので、一日中ベッドで過ごされているのだが、また食事拒否で痩せた分、皮膚が薄くなって仙骨の突起が皮膚を圧迫するようになった為、仙骨部に小さなじょく創が発生したので座位保持が出来なくなっていたのだが、じょく創が癒えた段階でカンファレンスがあり、せめて食事は車イスに移乗して食堂で食べてもらおう。って事になった。

 食事は自力でむせこみ等も皆無なので、食事に時間が掛かるけれども介助が不要な為、職員が業務に戻った後も、食堂で「もういい」って言うまでゆっくり時間を掛けて食べてもらう。
 これで食事量と水分摂取量が一定量確保出来るようになり、栄養状態はかなり改善された。
 血色が若干良くなり、元気も出てきた。

 さらに、入所してからずっと、自分から何かをする事がほぼ皆無で、職員からのアクションを受けるか拒否するかだけ。だったが、ベテラン職員がナースコールの使い方を細かく・納得するまで教えてあげてから、要望がある時はナースコールを鳴らしてくるようになった。

 何かして欲しい事がある時、付近に人がいなくてもそれを押せば、職員が出て応対してくれる。

 何かリクエストを出せば、すぐに職員が飛んできてそれを叶えてくれる。(出来ない事・やってはいけない事については、きちんとその理由が説明される)

 自分がそこでは価値ある存在とされている事が、置き去りにはされていないと言う事が伝わり始めたあたりから、表情が明るくなってきた。相変わらず拒否行動は続いているが、協力してくれる局面は劇的に増えた。

 過日の夜勤中、休憩時間直前に鳴ったナースコールに飛んで行った僕を待っていたのは、他の入所者さんなら絶対に介助しない内容の事だった。しかし、下肢筋力低下でそれが自力では出来ない事は判っているので、「はいはい」とかいいながらそれを介助する。終わった後休憩に入ろうとする僕にその方小声で、

「ありがとう」と言った。

 この方からその言葉を聞いたのは、それが始めてだった。

 この時は、翌朝夜勤明けで翌日のリーダーさんに院内PHS(ナースコールが繋がっている)を渡すまで、結構な頻度でこの方からのコールがあったが、それに掛け付けて何かをする毎に、今まで見たこともないような柔らかい表情での「ありがとう」を聞ける事となった。

 

 僕は介護者の思い通りになんか、絶対にならないじーちゃんばーちゃんが大好きだ。
 こっちの介助を拒否しまくってたその人達が、こっちに心を開いてくれた時、こちらを受け入れてくれた時、こっちのペースにノセる事が出来た時、僕は充実感と達成感に満たされる。

 今日のオイラ、自己採点はB+だ♪

 

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コメント

◎。 「小さな声で」ってのが、

また、いい。

グッ ジョブ!

投稿: N氏 | 2006.11.09 08:32

N氏さん>
ベッド上での食事から、車イス移乗で食堂で食事をするようになって、かなり活発になってきましたこの方。
最近は、「チョコ!」とか「お菓子!」とか、「甘い物食わせろ」な我侭ばっかり言ってて、それなりにカワイイばーちゃんになってます。

投稿: mizzie | 2006.11.10 01:54

ありゃぁ?私もとちってますねぇ。
昨日、この記事にコメントつけたつもりだったのに・・・飛んでますねぇ。
え、mizzeさん消したのぉ?(うそうそ)

えと、何だっけなぁ。
そうそう、介護の仕事は、充実感を感じる時と、辛
くなるときと交互に訪れるもんなんですね。
精神的にも体力的にもハードなお仕事です。

でも、「死」に近い場所にいると、必然と死について考えるし、
普段から意識していると、幸せにも敏感になるし、
相手のことも自分のことも、大切にできますよね?

ていうようなことを書いた気がします。
う~、私もツメが甘かった!

投稿: えびすけ | 2006.11.10 14:29

えびすけさん>
広告誘導のコメントとかTBとかは消す時もありますが、それ以外では原則として僕は消しませんよ。(^^)

介護の仕事は悲しみが深い時がある分、嬉しい時もそれが大きく感じるんだと思います。
でも、何も無い時の小さな積み重ねが大事なんだな。って最近は気付いて来た僕でもあります。
明日もがんばろうっと♪

投稿: mizzie | 2006.11.11 01:06

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