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2007.03.16

他人を通して自分を見つめる

----- Original Message -----
From: "タカ(仮名)" <taka***@****.ne.jp>
To: "mizzie" <mizzie@*****.com>
Sent: Tuesday, March 13, 2007 3:09 PM
Subject: デジカメ
 
デジカメ返しに行きたいんやけど、mizzie今日は何時ごろが都合いい?
 
----- Original Message -----
From: "mizzie" <mizzie@*****.com>
To: "タカ(仮名)"<taka***@****.ne.jp>
Sent: Tuesday, March 13, 2007 4:13 PM
Subject: Re: デジカメ
 
今日は早出だから16:30には家にいるよ。

Caution!!
21:00から彼女とデートです♪
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
「ん、デジカメありがと。さすがに5メガピクセルだと絵もキレイだな。」
 
「まぁね。メーカーは気に入らねえけどな。で、どうよ?彼女とは相変わらずアツアツか?」
 
「もっちろん♪mizzieの方はどうよ?」
 
「イイ感じに上手く行ってるよ。徒歩5分なんていうチョーご近所恋愛だからさ、お互い時間が空いたら連絡取り合って、最近は毎日会ってるよ。って言っても一緒に近所をダラダラ歩くだけだけど。」
 
「で、毎日ヤってるワケなんだ。」
 
「バカかお前?ヤりたい盛りの高校生じゃあるまいし。お互いいい年した大人なんだ。相手の生活に悪影響及ぼすような付き合い方はしないよ。一緒に歩いて、色んな話したり悩み事とか愚痴とか話したり聞いたりして、んで12時くらいになったら家へ帰る。そんな人の事心配してないで、タカ(仮名)の方こそどうなんだよ?」
 
「それに関しては、俺はお前に感謝するべきなんだろうな。」
 
「感謝って、俺はただ簡単な客観的意見を言っただけだよ。」
 
「恋愛中はその客観的意見ってのは結構重要なんだ。当事者同士が自己客観視出来なくなるのが恋愛ってもんだろ?恋愛暴走族な俺だけど、今は彼女のペースに合わせて、ゆっくり歩きながら進んでるよ。」
 
「ッてことは、もちろんまだ一線は越えてない。と。」
 
「その通り。でもとりあえず、男性恐怖症は俺に対しては適用されないようにはなったよ。隣に座って体ぺったり寄せても、体に触れられても悪寒が走ったりする事も無いみたい。」
 
「他の男だとそうではない。と?」
 
「彼女の言葉を借りるならね。俺にこうぎゅって抱きしめられてる時には、凄く幸せな気分になるみたいでさ、「自分でも信じられない」って言ってたよ。」
 
「で、お前はそこから先に進む事も無く、彼女のペースに合わせてガマンしてると。タカ(仮名)、頑張っとるのぉ。(^^)
お前、その彼女の事がよっぽど好きなんだな。」
 
「ああ大好きだ。それと最近思うんだけど、お前俺に彼女の男嫌いと男性恐怖症的側面について、「彼女にとって、男性性・父性性は恐怖と怒りの対象なんだ」って言ってたよな?確かにそれはある面では正しいんだと思う。だけど彼女は同時に、その恐怖と怒りの対象から、強く愛される事を求めてたんじゃないのかな?」
 
「タカ(仮名)の話聞いてる限りじゃ、その子はまず間違いなくACoAだから、誰かから強く愛される事が必要だったのは事実だとは思うよ。んでお前は彼女の事強く愛してるんだろ?」
 
「もちろん。とても深く、圧倒的なくらいに強く。」
 
「だったらそれでいいじゃねぇか。今、お前は彼女の心に明るい光を入れて、冷たく固まった心を優しく溶かしてる。全開の欲望を全力の愛情で抑えつけながら、彼女の歩幅に合わせてゆっくり歩いてる。完璧だよ。誰にも文句の付けようなんか無えよ。彼女にとってお前と出会った事は幸運以外の何物でも無いだろうし、お前は絶対に、彼女が幸せになる為に彼女の人生に用意された男だったんだ。」
 
「そう言ってもらえるのは嬉しいね。それでさ、最近気付いたんだけど、彼女は誰かから強く愛される事が必要だった。そして俺がその誰かになった。でもその俺も、誰かから強く愛される事を望んでたんじゃないのか?って思うんだ。」
 
「まぁ、お前の元カノ達は皆、最初はめちゃくちゃに優しいのに、いつも最後にはお前を置いてどこかに行ってしまってたからな・・・。そう思うのも無理はないのかもしんないな。」
 
「自分で言うのも何だけど、俺、今彼女の事優しく強く愛してる。彼女も俺を受け入れてくれて、俺の事を愛してくれてるんだと思う。昨日もデートしてて、彼女をこう、俺の膝に座らせてさ、二人でじゃれあうみたいに抱き合ってて、彼女が俺の頭優しく撫でてくれててさ、何ていうのかな?すっごい多幸感感じてたんだ。セックスの気持ちよさとはゼンゼン違うんだけど、とにかくめちゃくちゃ気持ちよくて、ずっとこのままこうされていたい、って思ったよ。あの「自分が愛されてる」って感じがすッげー気持ち良くってさ、」
 
「で、誰かから愛されたかったのは自分もそうだったと気付いた?」
 
「うん。そうなんだ。でも誰でもいいってワケじゃなくて、やっぱり彼女じゃなかったらダメだったと思う。」
 
「お前は彼女の人生を幸福にする為に用意された男だったんだろうって思うけど、彼女も、お前の人生を幸福にする為に用意された女性(ひと)だったのかもしれねぇな。そしてお前は、強く愛される事が必要なのにそれを拒否し続けてきた彼女を通して、強く愛する事を欲しながら実は同じくらい強く愛される事を望んでいた自分に気付いた、と。」
 
「そうなのかもしんない。mizzie、俺は一体どうすればいい?」
 
「愛される事を必要としてる彼女を強く愛してるお前も、強く愛される事を希っていた。そして今、お前は彼女から愛されてる。それでいいじゃねぇか。何を不安がる?」
 
「俺、怖いんだ。」
 
「怖いって何が?」
 
「俺は最初、彼女はどこか心を病んでると思ってた。お前はそれの原因を推理して俺に教えてくれて、そしてそれはほぼ的中してた。今、俺は彼女の心に明るい光をあてて、冷たく固まった心を溶かしてるつもりだ。そうしてたらいつか、彼女の心の中で、凍ったそれが完全に溶ける日がくると思う。」
 
「お前は彼女の冷たく凍った心を優しく溶かす。そうなる事に不安でもあるのか?」
 
「そうやって心の傷を癒した彼女は、まともになったが故に俺を置いてどこかに行ってしまうんじゃないだろうか?って、時々物凄く怖くなる。もう今の俺は、彼女無しでは生きて行けないのに・・・。怖いよ。俺は一体どうすればいい?」
 
「・・・申し訳ないとは思うけど、その問いに俺が答えられる事なんか何一つ無いんだ。今の俺にアドバイス出来る事があるとすれば、考える事、感じる事、それと彼女の事を誠実に愛し続ける事だ。ちょっとクサいセリフだけどな。」
 
 
 
彼女。と言う他人を通して自分を見つめる事で、自分をより深く知る事になったタカ(仮名)だが、その過程で自分が漠然と感じていた不安の正体にも、どうやら気付いてしまったようだ。
 僕が推測するに恐らく彼も、誰かからほんとうに愛されたり、求められたりした事が無かったのだろう。(and me either...)
 そして今彼が手にしたそれは、あまりにも完璧すぎるから、それを失くす事は恐怖以外の何物でもないのだろう。
 これからこの二人がどうなるのか、彼の不安が現実化するのかしないのか、それはきっと誰にもわからない。
 
 
『人には、自分が属する場所というのが必要なんだ。』
(村上春樹著:「海辺のカフカ」より)
 
 
彼女が、タカ(,仮名)にとってのその場所になればいいのに、と思う。そしてまた、タカ(仮名)が、彼女にとってのその場所になればいいのに、とも思う。
あいつはこれまで、いろんな大切な人や物事を失い続けながら生きてきた。いろんなものを失い、そして代わりにいろんなものを得てきた。
だけど、
あいつにとってきっと、あの彼女は特別だ。何も代わりになるものはない。
二人が幸せになるといいのに。って強く思う。
今はチョー幸せなオイラだけど、この幸せを分けてあげたいとも思う。
打算も無い。計算も無い。欲望は完全に制御され、圧倒的なくらいにピュアな想いがそこにある。
そんな恋をしている二人を見ていると、こっちまでピュアになってくる。
欲望が突っ走るような幼さはもう無い。なのに、虚栄や打算や計算が顔を出すような狡猾さも無い。
とってもとってもピュアな、”大人の恋愛”だと思う。
チョー幸せなオイラだけど、心のどこかで「収入が・・・」とか、「周囲が・・・」とか考えてる自分にも気付く。
彼女を通して自分を見つめたタカ(仮名)だけど、そんな奴を通して僕も自分を再発見した。
そんな、ある初春の午後の出来事でした。
 
 
 

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