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2007.05.15

軽トラデート

乗り心地が抜群に良かったプリウスをレンタカーオフィスに返却して、でも気象条件が『mizzie秘密の夜景スポット』にとってほぼ完璧ってくらいに整ってた5月7日午後。高知市内から車で約90~120分の場所にあるそこに、僕はどうしてもななか(仮名)を連れて行きたかった。

僕から話を聞いていたななか(仮名)も、とても行きたがっていた。

しかし、二人には車が無い。頼みの綱だったななか(仮名)の姉の車も、どうやら今夜は貸したくなかったようで、「車貸して!」メールには黙殺で返答。

「もう軽トラで行っちゃおうか?」

「する?軽トラデート。」

「仕事で使ってる車だから女の子乗せる車じゃないし、ボロだからちょっと気が引けない事も無いんだけど、ななか(仮名)がそれでもいい。ってんなら、借りられないか聞いてみるよ。」

「あたしは軽トラでもいいわよ。」

 

って事で、僕は早速父に電話して、工場に置いてある軽トラのキーの保管場所を聞き出し、ななか(仮名)にはパスタ屋さんの近くにある古本屋で待っていてもらい、僕はチャリで工場に行って軽トラを取ってくる。

プリウスで二日間デートした後、二人がデートに使用した車はこれ。

Img_0501_4エアコン無し。
オーディオ無し。
パワステ無し。パワーウィンド無し。
4速マニュアルミッション。
エアバッグ無し。
シート、リクライニング不可。

この軽トラに、サーフボードでも積んであればまだサマになったのかもしれないが、荷台に積んだままになっていたのは積荷用ロープ、工業用手袋、(荷台から飛び出した長尺の積荷に付ける)赤札。

「う~ん…、どっから見ても、完全無欠な町工場の配達車。」

もう笑うしかない。と言わんばかりに、ななか(仮名)も実車を見てお腹を抱えて笑っている。そのななか(仮名)の自転車を、僕は荷台に載せて落ちないようにロープを張る。

「んじゃ行くよ。さ、乗って。」

ななか(仮名)を助手席に座らせ、ドアをバンッ!と閉めて(軽トラなのでやかましい)、ロックをして(集中ドアロックなんてものは無い)、僕も運転席に座ってエンジン始動。

キュルキュルキュルキュル、、、ブロロロォン!!

クッション性が殆ど皆無なシートを挟んで、薄い鉄板のすぐ下にエンジンがあるので室内はとてもやかましい。
走行中もほぼ無音に近かったプリウスとは大違い。

「きゃはは、この音。」

「昼まで乗ってたプリウスとは段違いだね。」

小排気量車は回転馬力でトルクを稼ぐので、常時高回転キープだから本当にやかましい。
その車内で僕は、比較的大きな声でななか(仮名)と会話をしながら、県境付近にある目的地へと向かう。マニュアル車だからアクセル全開固定でシフトアップ。

「そんな事してエンジン壊れないの?」

「シフトミスしたらミッションがバラバラになっちゃうよ。クラッチに負荷掛かるから普段はあんまりやらないんだけね。ちょっとななか(仮名)に見せてあげたかったの。カミカゼシフト。」

「アクセル戻さなくても変速出来るんだ。」

「僕、バイクの時はクラッチも切らないよ。」

「ふーん。ねえねえmizzieってさぁ、」

「なに?」

「実はすっごい嬉しがり(ここでは『お調子者』的なニュアンスで使われている)でしょ?」

「あら?今頃気付いたの?」

「そうなんじゃないのかな~って思ってはいたんだけどね。」

この軽トラは巡航速度が50km/hの設定で設計されているようで、50km/h走行の時が一番安定して走られる。でも、その速度で主要国道を走っていると、後ろから速い車にアオられる。

「もーこいつうっとーしーなー。さっきから後ペタ付けでアオって来て。」

「mizzieアオられてるの?」

「うん。アオられてるみたい。一人の時だったら売られたケンカは買ってあげるトコなんだけど、今日はななか(仮名)載せてるし、安全運転します。どっか路肩に寄せて譲ろうっと。」

しかし、国道32号線は峠道に入ると延々と100km近く峠道が続くので、なかなか追い越し車線がやってこない。その間、オイラはずっとアオられ続ける。

「申し訳ないからちょっとだけペース上げるね。」

50km/h巡航から60km/h巡航に切り替え。でも全てのコーナーを60km/hでクリアするオイラに、そのアオり野郎くん、ブラインドコーナーだけは離される。ってのを繰り返す。だから直線ではさらにいやらしくアオってくる。僕はそのケンカを買ってやりたい気持ちをぐっと抑え、追い越し車線までひたすらガマンして先に行かせる。

「あの小僧はきっと、自分がアオってた軽トラ運転してたのが元・国際ライセンスレーサーだったなんて想像もつかないんだろうね。」

「フツーは思わないわよ。元レーサーって時点で希少種なのに、その人が軽トラに乗ってる確率なんて天文学的数値よきっと。それとあたし思うんだけど、国際ライセンスと米国永住権持ってる人なんて、地球上には多分mizzieだけよ。」

「かもね。やっぱり僕ってフツーじゃなかったんだ。嬉しがりだし。」

アオってくる車を先に行かせたので、また50km/h巡航に戻して国道をトコトコと走る。するとまたすぐ違う車に後につかれた。

「あ、また後に付かれちゃった。今度は3台も。」

で、再び60km/h巡航にペースアップ。ところが今度はコーナーでも減速せずに、ハンドル操作だけで進入のキッカケと荷重変化を起こさせてコーナーに飛び込む僕にぴったりと着いてくる車が一台いた。

「あ、この真後ろにいる奴運転上手いよ。後の2台は着いて来れなくなっちゃったけど、こいつ僕と同じ速度でコーナーに入ってくる。」

しかしそいつはアオって来る事など決して無く、直線でも一定の車間距離を開けて、しかし全区間を等速で走る僕に近寄る事はあっても決して離される事無く着いてくる。

「運転マナーもいいし、急いでるんだけど安全に抜けるトコまでは抜かないつもりだね。もうちょっとペース上げてあげようっと。」

で、安全マージンを5~10%まで削ってペースを上げる。でもやっぱり離される事無く付いて来る。軽トラじゃなかったらもっとペースを上げてやりたいんだけど、申し訳ないけどこっちはもう限界。これ以上ペースを上げるのは危険。それから5分もしないうちに現れた追い越し車線で、そいつは一気に加速して僕を抜き去り、その直後に現れた『〇×△パーク』への分岐を右折して登って行った。

「ねえねえ、あれってもしかしてタカ(仮名)さんじゃないの?」

「車種見てなかったからわかんないけど、確かにあいつの腕ならさっきの運転も説明付くね。」

「mizzieさ、タカ(仮名)さんには秘密の夜景スポットってヒントだけだしてソコがどこなのかは教えなかったって言ってたでしょ?〇×△パークって頂上のトコは見晴らしいいから、ソコだと思ってるんじゃないの?彼、他の人よりも先にそこ行きたいから飛ばしてたのよきっと。」

「かもしんない。さっきの車はアベックだったし。ま、俺が行くトコじゃないから別にどこだって誰だっていいけどね。」

何て会話をしながら、そこからさらに10km程走ったトコにある分岐を曲がって、秘密のスポットへ。目的地まで残り約15km。チョー山道だから40分ほど掛けて慎重に運転して、10時頃に目的地到着。

んで、二人でブランケットにくるまって満天の星空を見て、ついでにUFOも見て、気温は寒かったけどココロをホカホカにして帰路に着いたのでした。
 

帰りは高速道路を使い、一気に高知市内へ。90km/h巡航で軽トラのエンジンはずっと悲鳴を上げていた。

 

ななか(仮名)をアパートまで送って行って、階段の下で優しくキスをして、「んじゃ、また明日ね。」って言って手を振るななか(仮名)の顔が、これまででイチバン!って位に満足感と充実感と幸福感に満たされた、とってもステキな笑顔をしていて、オイラ、この連休は夜勤明けで体力的にキツかったし、お金も一杯使ったけれど、その笑顔が見れた事で、そこに投入した労力と資本が全部報われたように思えて、眠くて疲れてクタクタだった僕だけれど、とってもとってもシアワセな気分になって、またあの笑顔を見る為に頑張ろうっと。なんて考えちゃうのでした。

その後僕は軽トラを工場に戻し、自転車で家に帰って眠りに付くのでした。
帰り道で秘密のスポットで見たUFOらしきものをもう一度探してみたんだけれど、それがあった位置に星らしきものはドコにも見当たらないのでした。

って事はオイラとななか(仮名)、やっぱりUFO見ちゃった?

 

 

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