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2007.09.12

陰謀

ビジネスとして利益を出す事が現状の介護保険制度下では絶対不可能な、過疎地での介護事業を、介護報酬不正請求で何とかやりくりしていたコムスンがレッドカードを着き付けられて介護業界から強制退場させられて、過疎地に住むが故に、コムスン以外に選択肢の無かった在宅生活可能な要介護高齢者達は、介護難民として放り出される形となってしまった。全国一律の、移動時間が介護報酬に加算されない現行の介護保険制度では、過疎地に点在する在宅高齢者相手の介護ビジネスでは、利益を出す事は不可能なので、コムスンの事業を引き継いだニチイ学館等の介護事業者は、それらの地区からは手を引かざるを得ない。コムスンの犯した罪は決して許されるものではないのだが、今回のコムスン退場処分では、結局、末端の過疎地に住む在宅高齢者だけに不利益が押し付けられて、一番弱い立場にある者に不利益を押し付けて幕引きされようとしているように僕には見える。

コムスン社長の折口氏は、そこそこに有能な若い経営者だったが、”悪事を働く時は政治家にたらふくワイロを握らせる”と言う、資本主義国で成り上がる為の鉄則を怠ったが故に、退場処分を受ける事になったな。と、コムスンに関する報道をテレビで見ていた僕は、今回のコムスン退場勧告も、介護を”金のなる木”として利益最大化だけを考えて事業参加している連中の、利益最大化の為の陰謀なのでは?と言う推測が浮かんだ。

介護保険制度で全国民から徴収される保険料、上手く吸い上げる事が出来れば巨大な利潤を上げられる。だから欲望で編まれたスーツを着た守銭奴達が、政治家に献金しながら介護保険制度を自分達に都合のいいように変えさせた連中についての記事を、僕は過去に書いた。道義的に許され難い利潤最大化をする時は、政治家にしこたまワイロを握らせる。と言う資本主義の鉄則をキチンと踏襲した奴等は、疲弊した弱者がそれでさらに苦しめられる事などお構いなしで、首尾良く自分達の利益を増大させた。
あいつらは、真面目にやっていたら”濡れ手に粟”な儲けなんてほぼ無理な、訪問介護事業なんか絶対にやらない。スケールメリットが得やすく、効率的に稼げる施設介護事業にだけ、奴等は進出してきた。そして巧みにワイロを使って法律を自分達に都合の良い様に変えさせて、さらに利益を増大させた。利用者一人辺りから稼げる金額を、可能な限り最大化させる事に成功した。
しかしながら、今日においては高齢者福祉だけでなく、医療・福祉全体の流れは『脱・施設化』の方向にある。緩和ケアも病院ではなく在宅医療で、自分達の住み慣れた場所で最後の時を迎えるのが、幸福度・満足度の高い生を送られると言う事に気付いた人達が、それを支えようと奮闘する志ある医療人と共に、在宅死を選択するようになり始めている。介護も、必要な物が全て揃っていて安全で効率良い施設よりも、不便でも住み慣れた場所で暮らす方が快適なので、また厚労省もその方が支出を抑えられるので、施設から在宅に帰す方向に流れている。

介護ビジネスに群がる効率的に稼ぎたい守銭奴達にとって、それはとてもとても都合が悪い。一人一人を丹念に拾っていかなければならない在宅介護は、スケールメリットを生かして一人当たりの必要経費を圧縮できる施設介護よりも効率が悪いのだ。濡れ手に粟なビジネス以外はやりたくなんかない守銭奴達は、利率が小さく手間だけ掛かって儲からない在宅介護なんか絶対にやらない。この後大量に発生する団塊世代の要介護高齢者達を、自分達の施設に取り込んで利益を最大化させる方がラクだし儲かる。
ところが、社会全体の流れは脱施設化に進もうとしている。おまけに個人主義の洗礼を受けている団塊世代以降は、在宅が可能な限り在宅生活を望むのは想像に難くない。介護で濡れ手に粟をやりたい守銭奴達にとって、過疎地の在宅介護も不正請求に依存していたとは言え軌道に乗せていた、コムスン折口は都合の悪い存在だった筈だ。施設で暮らすよりも在宅生活を維持させる方が生活満足度は高いので、在宅ビジネスを軌道に乗せられると自分達のパイが減る。コムスンは叩けばいくらでも埃が出るが、これがさらに大きくなって、儲けの出る分野での利益を儲からない分野の補填に回すだけの企業体力を付けて、在宅介護を隅々まで充実させるようになったら困る。

だから、自分達の利益最大化作戦を阻害し兼ねないそれを、まだ芽のうちに摘み取った。

コムスン退場で発生した介護難民の中の幾らかは、奴等の提供する高価だけど満足の行くサービスを得られる施設に流れるだろう。
今後は、在宅介護支援がビジネスとして成り立ち難い過疎地の高齢者達は、在宅維持が不可能なので施設に行かざるを得なくなるだろう。
末端の利用者達は不利益を被ったかもしれないが、奴等のような守銭奴達の利益は増えた。

介護報酬不正請求でコムスンは退場処分となったが、そこには何らかのベクトルが掛かっていたと見るのは、そう難しい事ではない。
利権に群がる守銭奴どもは、介護業界にも陰謀を渦巻かせている。

 

 

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コメント

来年の就職に向けて、情報収集しているわしは、昨今の介護業界の汚れっぷりに辟易しています。クリスタル、ダスキン、、、オマエもかー!!という思いでいっぱいです。
経営者にとって、介護は美味しいビジネスなのでしょうか。濡れ手に粟、の。
なんだか、やりきれませんねー……
安心して働けるところで、働きたいのに……。

投稿: ゆらら | 2007.09.12 08:30

ゆららさん>
介護業界の汚れた現実に、怒りを動機にNPO法人を立ち上げて、気の合う中間達と低賃金だけど納得の行くサービスを提供してる所が、まだ数は少ないけど出て来始めているようです。
そんなのもあって、介護業界でのFinal destinationは独立開業なオイラです。

投稿: mizzie | 2007.09.13 02:51

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