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2007.11.03

小泉純一郎がやったこと

2003~2005とアメリカで暮らしていた僕にとって、小泉元総理が日本でやっていた改革は人事だった。
こっちは移民ビザで渡米してる訳だし、もちろん当時は帰国するつもりなんかこれっぽっちも無かったから、『小泉純一郎と自民党の仲間達』が改革と言って断行する政策の中身が、「一般大衆は可能な限り高額の税金を払って、国家に負担を掛ける前にとっとと死ね」って奴だという事は異国から見ていると実によく判ったんだけど、当時の僕は日本を捨てるつもりだったし、小泉純一郎と自民党は正当な選挙を経て、国民から選び出された政治家なので、日本国民の多数派はそれでいい、と言っていた事になる訳だし、国を捨てた僕は「超金持ちでない日本の皆さんもタイヘンねぇ・・・。」って、かなり冷めた目で見ていた。

その僕が、何をどうしたのか日本に帰国する事になり、さらに介護福祉なんて被搾取労働を生業に選び、トドメに医療介護なんて、『小泉純一郎と自民党の仲間達』にイジメられまくっている職場に勤める事になってしまって、そうして、この国の医療・福祉とダイレクトに関わっていく事になり、その位置から眺めていると本当に、よく日本の皆さんはあんな残虐で冷酷な改革を支持したものだな。って、本当に思う。
小泉純一郎と自民党の仲間達がやった一連の改革を、仮にフランスでやったとしたら革命が起きている。とは、リベラル系の批評家のエッセイで読んだ事があるのだが、正しくその通りだと思う。

自民党が2002年から行った一連の法改正(改悪)は、判り易く言うと「国民全てに平等に医療・福祉を行き渡らせるにはお金が掛かるから、全国民に平等にサービスを提供するのは止めにします。だからこれからは、地方の貧乏人と都会の金持ちとでは、受けられるサービスに差が生まれますよ。」って改正(改悪)だ。
だから2002年から、収めなければならない保険料は段階的に値上がりしたし、窓口で払わなければならない医療費も薬代もすこしずつ値上がりした。
病院を経営する側も締め付けられて、治療や診断に払われる診療報酬段階的に引き下げられて、地方の小都市の中核病院が幾つも経営が成り立たなくなって閉鎖に追い込まれた。

人口5万人程度の小都市で、中核病院だった総合病院が閉鎖に追い込まれると、その地域の医療は崩壊する。
中山間地がその殆どを占めるこの国では、県庁所在地以外の地方都市では、人口5万人程度の行政区が100平方キロくらいの土地を担当している。そしてその行政区の中心地には大体、ベッド数200程度の総合病院があって、それがその地域住民の医療を支えていた。しかし自民党の一連の改革で地方都市の中核病院は経営的に追い詰められ、次々と閉鎖に追い込まれているのだが、地方都市の中核病院が無くなると、その病院が抱えていた患者は全員が医療難民化してしまう。

政府自民党は地方都市の総合病院を閉鎖に追い込み、複数の行政区をカバーする大規模病院にその地区の全ての患者を担当させる事で、医療の効率化と経費削減を計ろうとしている。
しかし、地方の小都市なんてその住民の殆どは高齢者だ。自宅から10分の位置にあった総合病院が無くなってしまった彼等は、バスを乗り継いで一日がかりで病院に通わなくてはならなくなってしまった。
問題は利便性だけではない。最大の問題は、救急医療制度が地方都市では機能しなくなってしまったのだ。
脳梗塞のような、緊急を要する病気だと、発症から最初の数十分の対応で、その後の生存確率が劇的に変わってくるし、後遺障害の程度も全く変わってくる。地方都市の中核病院が閉鎖に追い込まれ、その病院がカバーしていた地区の住民達の緊急を要する治療は、遠く離れた中規模都市の救急病院まで搬送しなければならなくなってしまったのだ。

高速道路網が普及したとは言え、過疎の村から中核都市までの搬送時間が30分を切るのはとても難しい。過疎地や僻地で暮らす住民達は、東京なら助かる病気で命を落として行く事になるだろうし、実際になっている。

複数の行政区を担当する事になる中核病院も、一つの病院で物凄い数の救急患者をさばかなければならなくなって、現場の勤務医は悲鳴を上げている。夜勤時の勤務医など、入院患者の容態急変と、地域住民の急患と、救急車で運ばれてくる過疎地からの患者を、一人でさばかなければならない局面に直面したりもするのだ。設備と人員さえいれば全員救えるのに、地方の病院が閉鎖されてしまったせいで、トリアージをして救えるかもしれない命を見殺しにしなければならないのだ。

「全ての国民に平等に、必要な時に必要な医療を。」

を掲げて登場し、そして日本が世界に誇ってきたこの『国民皆保険』制度は、『小泉純一郎と自民党の仲間達』によって、完膚なきまでに徹底的に破壊された。2007年現在、この国の医療は、

『充実した医療は都市部の富裕層だけに。』
と、
『過疎地の高齢者はとっとと死ね』
と言う制度に変わった。

キヤノン御手洗会長を筆頭とした、日本経団連も強力に後押しする自民党の社会保障費切捨て政策だが、これははっきり言ってとても卑しい政策だ。しかし、これを推し進める自民党は、この国の多数派国民からの支持を得ている。つまり、国民はそれでいいと言っている。

選挙で、自民党・公明党に投票している全ての人と、選挙に行かなかった全ての日本人は、政府自民党の『貧乏人と弱者と年寄りはとっとと死ね!』って言う政策を支持していると言う事だ。

嘆かわしい。実に嘆かわしい。

この国は一体いつから、こんなみっともない卑しい国になってしまったのだろう?

 

 

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突然のトラックバック失礼します、カズと申します。脳梗塞、心筋梗塞に関する記事を書いています。宜しくお願いいたします。 [続きを読む]

受信: 2007.11.06 07:48

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