理想を捨てるな!
7日のエントリーで僕は、「介護は、絶望的退却戦を闘うようなものだ」と書いた。それは動かしようの無い・悲しい現実なんだけど、如何に絶望的な退却戦だからって、ヌルい仕事だけはしたくない。
効率だけを追求・要求する上司や、負担を最小化させる事しか考えない同僚にはくたびれさせられるけれど、『利用者満足』を追い続ける仲間達だっているわけで、そして、そうやって現実に迎合する事無く、ギリギリの妥協点で利用者中心を追い続けていると、ごく稀に、戦況好転、反転攻勢の機会に恵まれる事もある。そしてそれはこの仕事をする上では、とてもとても嬉しいし楽しいし喜びだ。
昨年末に新規入所となった利用者さんで、下肢筋力低下で廃用症候群になりかけていた方がいた。食事は自立だけど、排泄は24時間オムツ、更衣・入浴が全介助、移動は車椅子。って状態でやってきたこの方は、リハビリとの共闘で3ヶ月目には歩行器使用なら立位での自力移動も可能なまでに回復した。精神面には全く問題の無い方だったので、意思表示も明確。思考もかなりしっかりしていて、移動が歩行器使用になった辺りから、尿意・便意はしっかりと訴えてくるようになり、ケアマネがそれを把握した時点ですぐにカンファレンスを開き、日中はオムツからリハビリパンツ使用となり、コールがあればポータブルトイレでの排泄とする。と決まった。
オムツ外し試行も、当初は失敗が続いていて、「やるだけ無駄」と言う声もあったのだが、それでもしぶとく「排泄はポータブルトイレで」と言うのを継続し続けて、失敗も殆どなくなり、そして遂にオムツが外れた。
本人が諦める事無く頑張り続けたから。というのがもちろんなんだけど、それでも、低きに流れようとする声に迎合する事無く、利用者満足を追い続けた結果、この反転攻勢は一定の戦果を上げたのだ。
例えそれが、玉砕する日にちが少しだけ延びた、ただそれだけに過ぎないのかもしれないけれど、最低でも、この利用者さんの快適度は向上したと思う。
厚生労働省と自由民主党によって、補給も補充も絶たれた劣悪環境にいる僕達だけど、
でも、絶対に諦めない。
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