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2008.04.05

まちかどディベート

4月はななか姫の学校がSpring break(春休み)なので、僕が平日休の時は仲良く手を繋いで「夫婦デート」をやっている。ななか姫のエクササイズも兼ねた、ウォーキング・デートだ。

その日も僕等は、手を繋いでテクテクと高知市内を歩き回っていた。

僕:「桜、キレイだねー♪」

姫:「ホントね。」

なんて言いながら中央公園を歩いていたら、30代前半とおぼしき女性に声を掛けられた。

女:「すいません、ちょっとお話いいですか?」

僕:「どしたの?」

女:「日蓮大聖人さまの・・・」

なんだ、宗教の勧誘かいな。まぁ、特に急いでる用事も無いから話ぐらいは聞いてあげよう。(瞳がキラリ)

ななか姫、僕の顔を見ながら(ああ、この人またやる気だわ)ってカンジの、楽しさと期待に胸を膨らませてます。って顔をしている。

女:「今、この国の人々は日蓮大聖人さまの教えに背き(中略)日本は今亡国の危機にあって、このままだと数年以内に、巨大地震の連発や国家破産、食料危機、大疾病等が続発し、そして中国が侵略してきて日本は滅んでしまいます。(後略)」

僕:「ふーん。」

ようするにこの人の言っている事をまとめると、今の破綻寸前の国家財政や、資源獲得競争に負けっぱなしで食料供給に不安を抱える現状などは全て、日本人が日蓮聖人の教えに背いているからと言う事になるらしい。

そうか。

そうなのか。

キミはそうまでして、この僕と国際政治について討論がしたいのか。(ニヤリ)

姫:(あぁ、この人は本気でやる気だわ)

↑実際、ななか姫は僕と勧誘員のやり取りを聞きながらそう思っていたらしい。

僕:「ねえねえ、日本人みんなが日蓮聖人に帰依するとさ、地震は起こらないの?」

女:「ええそうです。きっとそうなります。」

僕:「でも太平洋プレートは毎年1cmずつユーラシアプレートに沈み込んでるけど、地震が起きないとしたらそのエネルギーは一体どこに行くの?」

女:「えっ?それは・・・」

僕:「皆が帰依したら食料危機が起きなくなるって、皆が帰依しても耕作面積は日本の国土面積以上には増えないのに、どうやって危機を回避するの?」

女:「海外からの輸入量を・・・」

僕:「食料生産量は増えないのに輸入量を増やすって事はさ、どこかの誰かが食べてるのを買い取らなきゃいけない訳じゃない。日本よりも経済的に弱い他国分しか買えないだろうけど、それはアフリカで飢え死にしてる子供達からさらに奪い取る事になるんじゃないの?それじゃあ、君の信じる宗教がやってる事は悪じゃない。」

女:「巨大地震も食料危機も起きないとしても、ごく近い将来、中国は必ず日本に侵略してきます。」

僕:「中国が日本に?でも日米軍事同盟があるからそれは、中国がアメリカに宣戦布告するのと同義になっちゃうよ。中国にアメリカと全面戦争をしてまで、日本を侵略するメリットなんかあるの?」

女:「(言葉に詰まって)アメリカの国力は衰退の一歩ですから、近い将来、中国はアメリカよりも強い国になります。」

僕:「その読みはかなり的を得てるね。でもそれ以外はかなり的から離れた所に撃たれてると言わざるを得ないよ。」

で、この後数分、僕の知る国際政治に関する情報を話す事になるのだが、国際政治関係では太刀打ち出来ないと悟ったかこの女性、話題を変えてくる。でもその論点はしどろもどろ。そしていつの間にか僕等の背後にその場のリーダーと思われる中年女性がいて、女性に援護射撃。

甘いね。

ディベート攻撃力はイージス巡洋艦並みのオイラなのに。

練習機でイージス艦を攻撃するような事してる友軍に、豆鉄砲で援護射撃なんて。

女B:「でも、信じていれば必ず幸せになれます!」

僕:「信じるだけで幸せになれんの?個人の努力を全否定するの?」

女A:「罪人だって、帰依すれば死後に救われるのです!」

僕:「罪を犯しても、帰依すれば贖罪なしで救済されるの?そんなのってアンフェアだよ!ズルいよ!信じた人だけ救うなんて、ファンダメンタル・クリスチャンより酷いじゃない!!だいたいさぁ・・・。」

女A:「罪には贖罪が必要なのかもしれません。でも罪人じゃなくても、今がどんなに不幸でも信じる事でその運気が好転するのです。あなただって幸せになりたいでしょう?」

ななか姫:「幸せになりたいでしょう?なんてこの人に言って誘っても無駄ですよ。この人、今は幸せに満ちてて、これ以上の幸福なんて望んでいませんから。」

女A:「この方は同じ職場の方ですか?」

僕:「妻です。」

な~んてやりとりがあって、この後も僕は、国際政治、経済、天文学、心理学、地学に物理学の知識も交えて、丁寧に、そして一つ一つ漏らす事無く、この女性達の主張を論破してあげた。しかし最後に、最初に話し掛けてきた若い女性からの痛恨の一撃が! 

女:「あなたはそんなにも賢いのに、なぜ介護士なんかやっているのですか?」

僕:「ぐはぁっ!!(>_<)」

姫:「ぷぷっ!(^з^)」

僕:「か、家庭の事情って奴です。(たじたじ・・・)」

女A:「聖人さまを信じていれば、そんな事も起こらずに勉強を続けられたと思いますし、今よりももっともっといい仕事に就けたはずですよ。」

なんで介護士なんかやってるの?って、他に誰もやる奴がいないからだよ。他に誰もやる奴なんかいないのに、俺達まで尻尾巻いて逃げちゃったとしたら、一体誰が介護をやるんだい?

な~んて事は言わないんだけど、とりあえず彼女達が配布していた布教促進用の小冊子とチラシを「宗教学的に興味があるから、一部もらっとくよ。」と言って受け取り、僕の連絡先を知りたがる彼女達に「個人情報に関わる事は無闇に教えない主義なんだ。」と言って振り切り、その場を後にしたのでした。

平日の昼間に、街角で宗教の勧誘活動をする信者を相手に、宗教論争を仕掛けるのはそれなりに暇つぶしにはなるし、彼等の論点から矛盾点を指摘してあげて、そこを徹底的に追及するのはそれなりに楽しい。観念論を土台として成り立つ宗教は、「一般化出来ないものは無いものとして扱う」と言う、科学的でクリティカル(批評的)な思考回路を持つ者が相手だと、相当に鍛えられていないとボロボロに突き崩されてしまう。

そうやって彼等の主張を一つ一つ突き崩してあげたオイラだけど、最後の「なぜ介護なんかを?」でクリティカル(致命的)なダメージを受けたので、

今日の「まちかどディベート」、結果は引き分け。

 

 

 

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» 本の明晰 04042008 [つき指の読書日記]
 国連という国際政治最大の機構に対する、信頼というか、信仰にも近い絶対視がいつの間にか、日本の空気になっている。敗戦前の国際連盟からの脱退、ポツダム宣言の条件付き受諾、敗戦、そして米軍の日本本土占領、間接支配の占領期、そして1951年にサンフランシスコ講和条約締結し独立がかなった。しかし国連加盟は敵国条項があり、やっと5年後、念願かなって認められた。誰しもがこれで初めて国際社会の正式な一員になれたと、その喜びは感じたのは当然であった。しかし、国連はそのような場なのだろうか。  いま問題に...... [続きを読む]

受信: 2008.04.06 11:36

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