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2008.09.08

(院内新聞の記事を転載)  海外介護・福祉事情

院内新聞に連載コラムを持っているmizzie、秋号に載せたコラムを、こっちでもちょっと紹介しちゃいます。

 

 

 

~海外介護・福祉事情~

少し前の話になるが、サンフランシスコに行って来た。私がアメリカ在住中に世話になっていた日系アメリカ人の方に用事があって、夜勤と公休をやりくりして行っていたのだが、その際、今は現地で老人介護に携わっているその方の紹介で、当地の高齢者介護事情について知る機会を得た。

その方の紹介で、日系人対象の老人ホームと、サンフランシスコ市内にある高級老人施設を見学させて頂き、また、そこの経営者から直接話を聞く機会もあり、そこから得た情報は日本で高齢者福祉に携わる私にとって、とても興味深いものであった。

我が国の介護事情は、職員の劣悪待遇と業務の過酷さもあり、慢性的な人材不足状態にあるが、アメリカでは、英語力に問題があり普通の仕事には就けない移民一世が介護の仕事に就くようで、また市民レベルでのボランティア意識の高い国民性もあり、日本ほどは人材不足に悩むという事は無いとの事であった。ただ、日常業務のかなりの部分をボランティアに依存しているのは事実であり、プロフェッショナルな介護職員と言うのは少なく、また施設の運営に国からの補助は全く無く、それ故に、職員に充分な給与を支払う事が出来ないのが悩みであると、施設経営者はこぼしていた。

実際、現場で働く職員も、一つの職場での収入だけでは生活を維持できず、パートタイマーとして複数の施設を掛け持ちして、合算した所得で何とか生計を立てているとの話だった。パートで複数の施設で働く職員には当然福利厚生も無く、年金も医療保険も全額自費で賄っているとの事で、そしてご存知の通りアメリカの民間医療保険はその保険料が日本で暮らす者には信じられないほどの高額で、一ヶ月の掛け金は日本円で35千円程度、65歳以上の保険料は一ヶ月辺りで6万円近くになるとの話だった。

職員の待遇が劣悪なのは日本もアメリカも大差無いが、そこで働く職員の質を日本と比較した場合、決して良質と言える物ではなかった。お金持ちの街でもあるサンフランシスコの、その富裕層が入所する高級老人ホームでさえ、「これを私の職場でやったら、間違い無く始末書だな…。」と思うような処置・処遇が散見され、また施設内の設備も豪華ではあるが細かい部分に利用者への配慮に掛ける部分が幾つも見られ、こと高齢者介護に関しては、日本のほうが遥かに洗練されていると感じた。

医師、看護師、介護士の待遇が劣悪だとは言え、医療・福祉の充実度は北欧の福祉国家に次ぐレベルにあり、そして技術・設備の洗練度なら世界最高であろう我が国だが、自民党は財政健全化と言う錦の御旗を掲げ、我が国の医療・福祉をアメリカ並みの劣悪なものと置き換えようとしている。しかし彼の国の現状を実際に見る限り、「あれは、日本が決して真似てはいけない種類ものだ。」と思うのだが、僕の考えは間違っているのだろうか?

 

 

 

'93~'05と、文を書いてお金を貰ってたフリーライターでもあるオイラだけど、院内新聞にはノーギャラでコラム書いてます。

 

 

 

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