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2008.10.30

技術革新

先週、オムツの効果的な使用法についての講習会があり、その講習会に自費で参加し、紙オムツの製造メーカー技術者からの指導を受けた職員が、職場会議でそれについて発表していた。

オムツ交換のタイミングについてなのだが、それがベストなのは『適時交換』なのは全員の一致した意見だ。しかし、四肢麻痺や認知症が進行して意思表示能力を喪失した高齢者から、その『適時』を知るのは50人を15人、夜勤時など3人で看る現状ではほぼ不可能だ。それ故に、オムツ交換は定時に一斉に。となっているのは、日本中の殆ど全ての高齢者施設で同じだと思う。

その、定時に行われれるオムツ交換。一日の交換回数が多ければ多いほど、「きめ細やかな介護が施されるいい施設」とされてきた。しかし夜勤時など、熟睡中の高齢者を起こしてオムツ交換するのには、抵抗があったのも事実だ。「ただ沢山換えりゃいいってもんじゃない。」ってのは病棟師長を始め、全職員の共通意見でもあったので、排泄量・回数・時間を詳細にモニターして、「・・・さんと・・・さんは23時のオムツ交換はしなくてもいいから。」なんて感じで、その人に応じて、交換回数を減らして対処していた。

で、講習会から帰って来た職員の提案。

新製品の、ドライメッシュ使用で肌ざわりが現在使用している物よりも格段に良くなり、新開発の高分子ポリマー使用で吸収量も大幅アップし、さらに、吸収量がある一定量を超えると「お知らせマーク」がカバー外側に浮かび上がるオムツカバーを使用すれば、夜間のオムツ交換回数を減らせるのでは無いか?との提案だった。

この新開発成人用オムツカバー、そのコストが現行のものよりも2倍近いのだが、尿を吸収した状態での装着感が超・不快故に交換回数を減らせる事が出来ない現行製品とは異なり、ドライメッシュ使用で吸収量が限界近くになっても、装着感は現行製品よりもかなり快適なので(職員が実装テスト済み)、「上手く使えば総使用数を減らせるので」と言う事で、こちらの使用に変えられないか、師長会で病棟長が提案する事になった。

まだ高価だとは言え、自動体位変換ベッドは既に商品化されている。

オムツはその構造上、自動交換機能の実用化にはまだあと数十年は掛かるだろうが、それまでの代替として、連続装用での不快感を軽減した製品はどんどん開発され続けるだろう。そうなると、今の「オムツ交換回数が多いのはいい施設」と言う社会全体のコンセンサスは、「オムツ交換回数が多いのは、安いオムツを使っているケチな施設」と言う新しいコンセンサスが出来上がるだろう。

テクノロジーとメソッドは、常にインプルーヴし続けている。それを追い続ける事は、利用者満足と雇用者満足の両方を満たす。

そんな事を思った、今日の職場会議だった。

 

 

 

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