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2009年10月

2009.10.15

羽田のハブ空港化に疑問続出

前原国交相大臣の「羽田をハブ空港化に」発言で、日本中が大騒ぎだ。

千葉県知事は反対!と言ってメディアを使って大騒ぎしていたし、羽田空港がハブ空港化すれば利益が向上する。と言った思惑買いが入って、日空ビルだか何か、空港ビル会社の株価が上昇したりしていた。

羽田空港をハブ空港にしよう。って言う前原大臣の言葉が何を意図していたのかは判らないが、大臣の言葉で日本中が大騒ぎしてくれたお陰で、自民党が行ってきたこの国の航空行政と言うものが、如何に間違ったものだったのかが可視化されたと思う。
東京近郊に住んでいると実感しずらいと思うが、私のような四国在住者や、中国、九州、沖縄、東北、北海道在住の利用者にとって、成田空港はとんでもなく使い勝手が悪い。交通アクセスが悪すぎるのだ。成田発着国際線を利用する地方在住者にとって、成田空港はNaritaAirPortではなく、NaritaErrorPortだ。

成田発着の国際線なんか殆ど無くて、地方からだと全て羽田経由なのだが、その羽田から成田まで、シャトルバスで約1時間半、鉄道利用だと2~4時間も掛かってしまう。地方から羽田経由で成田なんて、ほとんど嫌がらせに近いくらいの不便さだ。
成田市界隈っていうのは、とても良質な農地なのだが、その良質な農地をツブして、とんでもなく使い勝手の悪い国際空港を作る理由が何処にあったのか、疑問以外の何物でも無い。あそこに空港が出来た事で、一体誰がどんな利益を得たと言うのだろう?

利便性の悪い成田をアジアのハブ空港化させるのは、はっきり言ってかなり無理がある。アジアのハブ空港は既に、韓国のインチョン空港に取られちゃってるっぽいのだが、羽田だって国内線で過密状態なのに、さらに国際線を増やす余裕なんてないだろう。

(国際航空法の関係で滑走路1本辺りの離発着回数は1時間で30回しか出来ないので、滑走路2本では24時間フル稼働でも1440回しか離発着出来ない)

だいたい、あの都心にある空港で24時間運用なんてしたら、都民が黙っていないと思う。

そう言った利便性とかの問題以前に、日本の空港は着陸料が高すぎるので、国際航空貨物でインチョンや他のアジアの大空港と競争するのは難しいと言わざるを得ない。

何故、日本の空港の着陸料はそんなに高価なのだろう?

それは、そうやって徴収した着陸料で、利用者なんて殆どいないようなド・ド田舎に空港をばんばん作る為なのだ。

この狭い日本には今、何と空港が96もある。

飛行機大国のアメリカも空港だらけだが、アメリカの空港はその殆どが小型機専用の小さな空港で、自治体が運営していて管制設備も無く1000mくらいの滑走路が1本だけ。なんてのが殆どなのだが、日本に96もある空港、その殆どが精密着陸誘導設備を備えたクラスCエアポートで、滑走路は中型ジェットも理発着可能な2000m級以上なのだ。

そんな空港、一つ作るのにだいたいン千億円は掛かる。

その膨大な建設費を賄う為に、世界最高とも言われる高価な着陸料が使われるのだ。(何でも、着陸料からプールされる空港整備の基金、年間でだいたい5000億円くらいは集まるらしい。)
僕がアメリカでフライトスクールに通っていた頃、「日本の空港じゃタッチアンドゴーでも着陸料を取られる。」って言われて、「Insane...」としか答えようがなかったのだが、その狂った着陸料は、自民党議員が地元の土建屋に利益誘導する為に設定されていたのだ。

そうやって、着陸料を集めたお金と赤字国債で、需要予測なんか無視して利用者が殆どいないような場所に「空港を作ってきた、そのツケとして日本の空港がアジアのハブ空港になり損ねた。と言う現実があるのだ。

そう言った問題にまで目を向けてくれる日本人がいったいどれだけいるのか、それは大きな疑問ではあるのだが、その問題を可視化させる事が出来ただけでも、前原大臣発言には効果があったと言っていいだろう。

 

 

成田を廃して羽田をハブ空港化させると言うのは、現実的に考えたら不可能だ。それよりも、成田と羽田のアクセスを向上させて、羽田と成田がお互いを補完しあう道を模索する方が合理的と言えるだろう。

リンク: 羽田のハブ空港化に疑問続出.

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