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2010.05.04

政治を前に進めよう

名護市辺野古への移設か、県外・国外移設かで紛糾している『米海兵隊普天間基地移設問題』
こじれまくった現状に対し、鳩山総理は5月4日に沖縄を訪問して、沖縄県民に政府の意向説明に行くつもりらしい。

もし、鳩山総理が、
「総理大臣である自分が直接沖縄入りして、自分の言葉で沖縄県民に訴えかければ、沖縄県民は理解してくれる筈だ」
と本気で考えているのだとしたら、鳩山総理は余程の世間知らずな理想主義者か、ただのバカだ。

先月に沖縄で開かれた、普天間基地の辺野古移設反対を訴える県民集会には、沖縄中から9万人超の参加者を集めた。
老若男女、職業、住居地、そんなの関係無しに、多数派沖縄県民の総意は「アメリカ軍基地は出て行け!」でまとまっている。観光以外に産業が無く、基地と基地を置く見返りとしての沖縄振興政策に依存している沖縄にとってこれまでは、基地反対派は過半数とは言え、それは基地賛成・容認派をホンの少し上回る程度でしかなかったのに、普天間基地の県外移設を公約に掲げて政権を取った民主党が、政権奪取後にアメリカの脅しにビビって沖縄県内移設容認に転じてから、沖縄県民の怒りは沸騰している。それは基地経済に依存していた者達までが、反対に転じてしまうくらいに。

「米軍基地は出ていけ!」
「米兵の傍若無人な振る舞いに、これ以上苦しめられるのはゴメンだ!」

って、県民の意思がまとまってしまった沖縄に、基地容認を求めて総理が沖縄に行ったりなんかしたら、沸き起こってしまった沖縄のナショナリズムに火が付いてしまうのは目に見えている。
はっきり言って、今、鳩山総理が沖縄入りして沖縄県民に米軍基地の県内受け入れを説くのは、枯れ野に火のついいた煙草を投げ込んで空からガソリンを撒布する様なものだ。

普天間基地移設問題は、小沢と鳩山の政治資金問題と共に、民主党のアキレス腱となり兼ねないのだが、このまま行くと、民主党は参院選を闘う上で大きな不利を負う事になるだろう。

と、ここまで考えた所でふと考えた。

民主党政権の演じる政治と言う戯曲、その台本を書いているのは恐らく小沢一郎だ。その小沢が、民主党にとって爆弾を抱える事になり兼ねない鳩山総理の沖縄入りを何の考えも無しに容認するのだろうか?と。
もしかしたら小沢は、民主党が参院選で不利になる事を承知で、沖縄県民の民意が「基地県内移設反対!」でまとまる様に、沖縄県民のナショナリズムを煽っているのではないのだろうか?
上にも書いたが、沖縄経済はそのかなりの部分を米軍基地で働く県民が受け取る給与と、米軍基地と基地の米兵が消費するモノ・サービスに依存している。沖縄は、米軍基地無しでの自立がとても難しい状況にされているのだ。
沖縄をそんな状態にしたのは沖縄の日本への復帰後、沖縄がそうなるように仕向けて来た自民党なのだが、そのせいもあって、沖縄県民の「米軍基地反対!」は一枚岩ではない。基地従業員以外に仕事が無く、基地産業複合体が県経済の大部分を占めている沖縄にとって、基地は必要悪と考える県民がそれなりの数いたのだろう。だからこれまでは、沖縄県民に容認・反対の意思をアンケート調査してみても、反対が僅かに上回るくらいにしかならなかったのだ。

沖縄の基地問題に関しては、野党時代はとんでもなく過激な事を言っていた民主党だが、政権奪取後はアメリカに恭順の意を示し、選挙で託された沖縄県民の民意を完全に反故にしている。そしてそれは、民主党に淡い期待を抱いていた沖縄県民を大いに失望させ怒らせた。

しかしこれはもしかしたら、沖縄県民の意思を「基地は撤去」でまとめさせ、稚拙な県外移設論の抑え込み方で逆に沖縄県民の県民感情を煽る事で、霞が関の官僚やアメリカ政府に対し、
「私達は自民党政権時代の日米合意に従おうとしましたが、県民の反対は根強く頑強で、辺野古への移設を受諾させる事も強制する事も出来ませんでした。」
と言った形式を整えようとしているのかもしれない。

自民党や霞が関、そして自公政権を支持する『日本草の根ネオコン』の皆さん方は、「日米同盟は日本の治安・国防の為には必須」、「普天間の海兵隊基地は沖縄県内移設しかない」などと主張しているが、ラムズフェルドが立案した、そしてそれ以後も変化していない米軍再編計画では、極東米軍はその殆どがグアムに移転、米軍は極東からは緩やかにプレゼンスを減少させて行く事が、はっきりと明記されている。(日本語訳は見た事が無いが、僕はアメリカで暮らしていた頃にそれについて書かれた本をサンフランシスコの図書館で読んだ)

在日米軍はその駐留経費の大部分を日本政府が負担している(そんな事をしている国は日本だけだ)とは言え、アメリカ政府と軍部に深く食い込んでいる軍産複合体にとって、米軍が世界中の前線で大規模な部隊を展開させるよりも、中核となる基地から重武装の精鋭部隊を、MV-22オスブレイの様な高速で航続距離も長く機動力の高い機種で迅速に展開させるシステムにしてくれた方が、高価な兵器がバンバン売れる(ブラックホークやシーナイトよりも、オスブレイの方が高価)から自分達の利益に叶うのだ。

対米従属を維持したい自民党と、自民党&霞が関のプロパガンダマシンである日本のマスメディアは、その事実は決して報じないが、それは規定の事実なのだ。そして小沢は恐らく、この事を僕よりも遥かに詳細に知っている事だろう。

イラクが泥沼化しアフガニスタンでも苦戦しているアメリカにはもう、一国覇権主義を維持する国力は無い。これからの世界は恐らく、地域の安定は地域覇権国家の手に委ねられる事になるだろう。そして我が東アジアの地域覇権国家は、このまま行くと中国がその座に着く事になるのはほぼ間違いがない。そうなると、対米従属で自国外交を行ってこなかった日本は、東アジアで中国と他の諸国との間に埋没してしまうだけでなく、対中国、対東アジア諸国間で懸案となっている全ての外交問題で、中国の国益に叶った形での解決案を受諾せざるを得ない事になり兼ねない。

つまり、これ以上アメリカべったりの外交政策を取り続ける事は、我が国の将来にとって巨大なリスクとなり兼ねないのだ。

しかしながら、対米従属を国是とする事で甘い汁を吸ってきた自民党と霞が関にとって、アメリカから離れる事は出来るならしたくないし、せざるを得ないとしてもそれは可能な限り先に伸ばしたい。少なくとも自分が退官するまでは。
だから、アメリカから離れてアジアに向かおうとする動きには、マスメディアをも使って強固に抵抗する。だからこれまで、上から・政府からの対米従属終了は出来なかったのだ。そこで恐らく小沢は、これまでとは違うやり方でアメリカ依存から離れる方法に着手したのだろう。沖縄県民に対し、アメリカ依存はもう止めよう。と言う民意を盛り上げて、下から、草の根レベルから、この国の政治を前に進めようとしているのだ。

熱しやすく冷めやすい上に、とんでもないくらいに忘れっぽい日本人が、一時的に盛り上がった基地の県外・国外撤去と言う主張を自然消滅させてしまって、辺野古に桟橋案で普天間基地が移設して、沖縄だけに基地負担が押し付けられたまま、日本は対米従属から脱却する事が出来ず、アメリカの国力衰退に伴う中国の影響力伸長の陰に隠れ、衰退していく東アジアの工業国。となってしまう可能性も否定出来ないんだけれど、

小沢一郎と民主党が、日本国民の民意を盛り上げてアメリカから離れさせ、対アジア重視をやろうとしているのなら、

その動きを、政治を前に進ませようと言う動きを、小沢の思惑以上に加速させてやろうじゃないか。

沖縄にある米軍基地の即時撤退、普天間基地の国外移設を主張している政党に、来る参院選で獲得議席数を大幅に躍進させればいいのだ。

自民党は?
ダメだ。普天間基地を地元の反対など無視して辺野古に持っていこうとしたのは、そもそもこいつらじゃないか。公約違反がダイスキな自民党が、選挙前に耳触りのいい事をどれだけ言ってみても、それが実現する可能性はゼロどころかマイナスだ。空手形を切るのはこいつらの常套手段じゃないか。

公明党は?
こいつらの本質は「強きを助け、弱きをくじく」だ。大臣のイスをくれるんなら、こいつらは何だってやるしどんなウソだって平気で言う。そしてそれを強引な理論で自己正当化させる。おとぎ話のコウモリより性質が悪い、ゲゲゲの鬼太郎に出てくるねずみ男みたいな連中の党だからなここは。

民主党は?
問題外。

国民新党は?
自民党よりはマシだけど、こいつらが党勢を伸ばしても政治は何も変わらない・変われない。

社民党は?
とりあえず、普天間基地の辺野古への移設には強固に反対している。民主も自民も党勢を後退させて、社民党が伸びれば普天間の県内移設反対の民意は、かなり強く伝わるだろう。

共産党は?
共産党の、普天間基地移設に関する考えはこれだ。http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-12-06/2009120601_01_1.html

自民党から分裂した、枡添の新党や立ちあがれ日本とか言った小規模の新党は?
こいつらも基本的には、自民党と大差ない。自民を見限り民主に失望した有権者が、共産党とか社民党とか大企業・アメリカにとって党勢を伸ばされる事が不利益となる政党に投票しないようにする為の、誘蛾灯みたいなものだ。

 

去年の夏、この国の民主共和制は確実に前へと進んだ。
それをさらに前進させる為に、僕等と僕等の子供達が明るい未来を手にする為に、夏の参院選には必ず投票に行って、僕等の様な庶民の立場に立った政治をしてくれる政党に、清き一票を投じてこよう。
あの澄んだキレイな沖縄の海と空に、平和をもたらしてくれる政党に僕等の信託を付そう。

日本やアメリカ、フランスやドイツの様な民主共和政体を採用する国では、未来を決めるのは政治家でも資本家でもなく、僕達一人一人の有権者だ。未来の子供達に対して、「俺達はあの時、正しい選択をしてこの国を前に進めたんだ。」って胸を張って言えるように、未来の子供達から責められる事の無い様に、その権利を正しく行使してこようじゃないか。

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