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2010年8月

2010.08.30

なつやすみ Scene 4

吉野川、梶が森、別府峡へと出掛けた今年のなつやすみ。第4幕は日本3大カルストの一つ。四国カルストに位置する避暑地。天狗高原に行ってきた。

天狗高原は、1400m超の尾根が連なる天狗森に位置している。四国の山とは思えないくらいに穏やかな、映画とかに出てくるスコットランド辺りの高原みたいな丘陵から、標高1000m超の山々からなる雄大な景色が見渡せる。景観がチョー良くって夏はめちゃめちゃに涼しい、そこが南国高知である事を忘れてしまうような場所だ。

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四国カルストには牛が放牧されてて、道路のすぐ側でおっきな牛達がモサモサと草を食んでいたりする、その長閑さは都会の喧騒と過酷な仕事で疲れた心身を癒してもくれる。

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標高が1400m超のこの辺り、とにかく涼しくて気持ちがいい。ココは夏場がチョー快適なのは四国内では有名なので、平日なのに結構な人が来てた。
僕等はキャンプ場の駐車場を離れ、宿泊施設から尾根に沿って走り、道路脇に車を停めて展望台へ向かう。

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ちょっと判りにくいけど、展望台と、その横にあった『天狗高原』と書かれた石碑。

僕等は展望台の側にあった長椅子に腰掛けて昼食。Jr.にはまた、真空カップのベビーフードを食べてもらう。昼食後は周囲でJr.を遊ばせてたんだけど、吹き抜ける心地の良い涼しい山風と、放牧された牛達にJr.は大コーフン。めっちゃはしゃぎまわっている。

長期滞在したくなるくらいに快適な8月の天狗高原だけど、翌日はお仕事なので15時を過ぎた辺りで帰路に着く事に。しかし、国道439号線から天狗高原へと続く県道が拡幅工事中で、時間規制に引っ掛かり1時間待ちになってしまったので、一旦引き返して梼原へと抜ける県道へと迂回した為、帰りは197号線(チョー走り易い)でペースアップ。往復で快適なドライビングを楽しみつつ帰宅。
牛と景色に大コーフンだったJr.は帰宅後もコーフン状態が継続してて、この夜は深夜遅くまでゼンゼン寝てくれなくてマイってました。ヾ(´ε`*)ゝ

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2010.08.28

なつやすみ 3rd Stage

なつやすみ分割取得のmizzie、「お金の掛からない安近短レジャー」ってコトで、高知県内の避暑可能な景勝地を彷徨っている。

今回訪れたのは、高知県東部、徳島との県境近くにある紅葉の名所な渓谷、別府峡。ココも20年前は車でも片道4時間は掛かる、ってくらいに交通の便悪き隠れた景勝地、高知の奥座敷。ってトコだったんだけど、毎年少しずつ道路改良工事が進み、国道195号線が全線改良終了した今は、高知市からでも片道2時間程度で行けちゃう。
香北町(今は香美市)にアンパンマンミュージアムが出来てから、195号線はさらに走り易くなったので、ドライブもそれなりに楽しめる。

永瀬ダムを過ぎてからは交通量が減るうえに、花崗岩を使ったアスファルトは路面のμが高く、全てのコーナーにはカントもついているから、それなりに走りの楽しめるワインディングロードが延々と続く。スポーツカーやバイクだとかなり楽しめるだろう。

その、かなり走り易くコーナーも楽しめそうなワインディングロードを走り、別府峡に到着。ココ、紅葉シーズンは物凄い人で、夜明け前に着くくらいのペースで行かないと第一、第二駐車場には駐車出来ないんだけど、シーズンではないこの日は車が3台くらいしか来て無くて、ガラガラの第一駐車場に車を停める。物部川の源流になるこの辺りは川がチョーきれい。

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水遊びダイスキ!なJr.と水辺に降りる。Jr.は降りたら早速、冷たい渓流でぴちゃぴちゃ遊んでる。川風は心地良く、清涼な水の流れも快適。
支流が滝になって流れ込むこの辺り、景色も結構いい。

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上流に掛けられている、赤く塗られた吊り橋もいい感じ。

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地形的にこの時期は積乱雲が出来やすい物部川源流域。僕等が着いて30分くらいしてから、雲行きがアヤシクなって来たな~って思ってたら、ポツポツと雨粒が・・・。んで、一旦車に戻り、お弁当は車の中で食べる事に。Jr.には真空カップに入ったベビーフードを持って来てたから、それを食べさせ、しかし雨の上がる気配が無いので、少し早いけど退散する事に。

帰り道もチョー激しい高知特有のスコールに見舞われてたんだけど、永瀬ダム辺りまで下りると雨が上がっている。で、まだ時間がかなりあったので、物部川と日の御子川の合流域にある、日の御子河川公園(流れが緩く浅いので、子供を遊ばせるには適地)に寄り、ソコで少し遊んでから帰宅したのでした。

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2010.08.26

なつやすみ 2nd GIG

なつやすみを分割して取ってるmizzie、梶が森&龍王の滝に行った数日後に、今度は津野町にある『風の里公園』に行ってきた。

最初は、ココか天狗高原か面河渓谷か別府峡のどれかに行こうと思ったんだけど、まず最初に、高知市からなら最短時間で行けるココに行く事にした。高知市からだと経路としては高速道路で高知ICから須崎ICまで走り、高速を降りてからは国道197号線で梼原の手前まで走り、「風の里公園」と書かれた看板の二つ目で国道を逸れてから、ちょークネクネした山道を50分ほど走る。四国山地特有の急峻な斜面にムリヤリ作った道路なので、落石注意の看板があちこちに立てられている。

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こんなカンジ。(・_・)エッ....?

でも、この日は天気もいいし風も穏やかだし、(落石注意とか言われてもさぁ・・・)とか思いながら走ってたら、数日前に降った雨の影響か、結構アチコチに落石が転がってる。

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こんなのとか、

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こんなのまで!! Σ(゚д゚lll)アブナッ !

そんな落石がアチコチに転がってる山道を黙々と走っていると、途中から視界に、山の尾根に林立した風力発電プラントが見えてくる。山奥にあり風車の羽根が運べる大きさに限度がある為、設置されたプラントは最近主流の2メガワットクラスではなく、それよりも少し小さな1メガワット機。だけど間近で見るそれはそーとーにドデカイです。

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ちなみにこれは20号機。ココにはこのクラスの風力発電機が20基設置されている。20号機のすぐ近くに遊歩道があって、そこを5分程歩くと尾根の頂点付近に展望台兼休憩所みたいなトコがある。僕達3人はそこで、周囲の景色を眺めつつちょっと休憩。

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展望台からの眺めはこんなカンジ。この日は少し雲が多く、また湿度の関係で視界がちょっと悪かった。
めちゃ寒いけど空気の澄む冬場なら、太平洋と瀬戸内海が見えるらしい。

で、展望台で15分くらい過ごし、Jr.に水分補給させてから、来る途中にた芝生の広場に向かう事にした。

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芝生広場で遊ぶJr.。広場の隅っこに、風力発電プラントの案内板があった。
なんでもココ、年間の発電量は約4800万キロワット。四国電力は確か、買電単価が1キロワット辺り¥7だったから、葉山風力発電所の売電利益は年間で3億3600万円。風力発電プラントはこのクラスだと設置コストが一基当たり約2億円だから、20基合計で約40億円。40億円の初期投資で年間売上額が3億と言うのは、ビジネスとしてはちょっとキツいと思う。

この辺りが、日本で風力発電が普及しない最大の要因なのではなかろうか?これがドイツやオランダなどの様に、循環型エネルギーでの発電は買電単価を高くする事を義務付けた法律を施行すれば、例えば今キロワット辺り\7の買電単価を2倍の\14にすれば、40億円の初期投資で6億7千万円の年間売上が見込める訳で、それは風力発電での起業へのインセンティブとなるだろう。

二酸化炭素排出量を90年度比で25%削減を打ち出した民主党政権も、国民にガマンを強いる事で排出量削減を目指すのではなく、そう言った形の政策誘導で排出量削減を行うべきなのではなかろうか

な~んて政治的な事を考えてるうちに時は過ぎ、夕方近くなって来たので一行は帰路につく。
高速道路の高知IC~須崎IC間は無料化試験対象区間なので、通行料がかなり増えている事もあって帰りはちょっと渋滞したんだけど、とりあえず、約2時間で帰りつく事は出来た。遊びまくって疲れたのか、この夜はJr.も良く寝てくれた。

さあ、次はどこに行こうかな?

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2010.08.19

なつやすみ

契約社員待遇の介護職員だった3年前、
僕には夏休みと呼べる休みは無かった。

一昨年のこの時期は、新婚旅行で有給休暇を使いきっていたので、黙々と仕事に勤しんでいた。

去年は王子が生まれた直後で、どこかに出掛けるなんて事は到底不可能だった。もし出掛けていたら、それは児童虐待と呼ばれていただろう。

そして今年。

生後13ヶ月児となったJr.は自力歩行能力を獲得。既にやんちゃぶりを発揮して家中を荒らしまくっている。壊しまくっている。
そのJr.を連れて、この夏は高知県内のあちこちに出掛けている。
我が高知県は、官僚出身の若い知事が『観光立県』なんて言葉だけは威勢よく言っているが、その実、県外観光客をないがしろにしているとしか思えないお粗末な運営(過去記事を見てね)しかしていない。

行政はお粗末な企画・運営で貴重な公金を無駄に浪費しているんだけど、観光資源だらけの高知なので、高知市からでもちょっと足を伸ばせば、県の観光課が見向きもしない様な所に日帰り・低コストで楽しめる場所は結構ある。
この夏は、そんな所に行ってみた。まずはななか后(出産して母になったので、”姫”から后に変更)の実家である本山町。今年は丁度、本山町の町制100周年にあたるらしく、水田を使ってこんなコトをしていた。って言うか、こんなトコにも龍馬さんかい!?

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ななかの実家でJr.はおばあちゃんに遊んでもらって、その間にオイラとななかはちょっと休憩。んで落ち着いてから、すぐ近くにある吉野川へと泳ぎにってみた。
吉野川、最近はラフティングの好ポイントになっているらしく、河原で遊んでいると、目の前をしょっちゅうカヌーが急流下りを楽しんでいるのが見える。

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急流下りの好ポイントになるような吉野川なので当然、幼児に遊ばせるにはちょっと危ない。で、オイラは流れの緩やかなトコで河原の岩を使って岸辺をプール状にして、水深も20cm以上深くならない様に砂利を敷き(注:川の生態系の事を考慮した場合、やってはいけない事です)、そこで水遊び大好きなJr.に遊ばせる。

この日は吉野川で一日遊んで過ごし、本山町の自然を家族3人で満喫。夕飯もななかの実家で頂き、夜遅くになってから、土日\1000の高速道路を時速80mphでのんびり帰った。
借りてた車(古い型式のSUZU★Iワ▼ンR)は、時速85mphを超えるとリアタイヤのトラクションが抜けた様な挙動を示し危険を感じたので、それ以上は飛ばせなかった。

で、日は変わって平日休みのある日、今度は梶が森と言う山に行ってきた。ここは山頂に民放テレビ局の中継基地局がある関係で、山頂まで車で行ける山で、僕のヒミツのデートスポットでもある。ななかと恋人時代に流れ星観測で来て、UFOを見たのもココだ。(過去記事を見てね♪)

で、早速山頂で王子と一緒に記念撮影。

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気温って高度が100m上がると0.7度(摂氏で0.7だったか華氏で0.7だったかは忘れた)下がるので、標高1400mのココは、海抜10m以下の高知市よりも10度程低い。だから、気温それ自体はめちゃめちゃに快適なんだけど、山頂付近には物凄い数の虻、それもウシアブなんて巨大なヤツがブンブン飛んでて、自衛の為にしか攻撃しないハチとは異なり、アブは吸血昆虫なので血を吸おうと集まってくる。

無益な殺生はしない主義のオイラだけど、血を吸おうと寄ってくる虫に痛みと血液の交換をしよう。なんて寛容さの持ち合わせは無いし、Jr.が噛まれたりしたら大変なので、専守防衛に徹しつつも10分も経たない間に10匹くらいウシアブを撃墜。落ち着いて涼風を堪能。なんて事をしていられる状況では無い上に、山霧が出て来て景観を楽しむ。なんて出来なくなったので、昼食を食べたら山頂はソッコーで退散。山頂近くにある『龍王の滝』へ向かう事にする。

道路と登山道が整備されてる梶が森、この『龍王の滝』にも、駐車場から約500mで行ける。と地図上ではなっている。で、Jr.を連れていても簡単に行けるだろうと思ったmizzie & ななか、3人で滝へと続く登山道へ。

ところが!

最初の200mくらいは敷石も敷かれ、比較的歩きやすい遊歩道になってたんだけど、後半300mのそれはチョー過酷な登山道。岩を登ったり降りたり、傾斜角がそれなりの岩盤上に出来た、殆ど獣道状態のアイゼンとピッケルが欲しくなるような道。
ななかが「もしかしたら必要になるかもしんないから・・・。」って、バッグに忍ばせてたマンジュカのベビーキャリアが大活躍。

で、そうやって探検隊状態で登山道を歩き、途中から聞こえてくる滝の轟音に「もうすぐ着くよ!」って自分を励ましつつ到着しました『龍王の滝』。

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艱難辛苦を乗り越え到達した『龍王の滝』、滝からの水飛沫で低い気温はさらに低下。風も涼しくてチョー気持ちいい。そして原因は判らないんだけど、山頂付近にはあんなにも沢山いたアブも、ここには1匹もいない。

涼しげな澄んだ渓流に、泳ぎだしたくなる気持ちをぐっと抑え、その場で30分くらい滞在。水遊び大好きなJr.は、チョー冷たい渓流の流れをぴちゃぴちゃさせて遊んでる。で、疲れた身体を休め、往路で火照った体が十分に冷えた辺りで、遊歩道沿いに落ちてたゴミを拾いつつ駐車場まで戻り、まだ時間にはかなり余裕があったので、高速走行に不安のある車なので高速は使わず、のんびり国道を走って帰ったのでした。

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2010.08.08

(暇つぶしに・・・)書いてみた

最近はずっと、家事と育児と仕事と勉強に追われて超多忙な日々を過ごしてるオイラなんだけど、
今日は仕事がお休み。だけど家を遂にオール電化にする事になって、今日はその工事の立会があって何処にも出掛けられず。

で、空いた時間にちょこっと、小説なんぞを書いてみた。
昔書きかけでほったらかしになってたヤツがあったので、それをもうちょっと書き込んでみました。
評判が良かったら推敲してからさらに続きを書いて、何か賞に応募してみようかな?とか考え中。

なので、良かったら読んで、感想を聞かせてね。
mizzie

タイトル
『ワイバーン空戦記』

第一章

 教官の坂田巧三佐は耐G服を脱ぎもせず、殺風景な教官室のデスク端に腰掛けたまま、ふてくされた表情でデスク上に広げた紙切れを見つめていた。一枚の紙切れをつまみ上げた坂田が深い溜息をついたその時、扉の開く音と共に、飛行服姿の林佳幸二尉が教官室へと入って来た。

「三佐、何を見ているんですか?」

 坂田が机に足を投げ出していない事に小さな驚きを感じながら、林は坂田に聞いた。

「来週配属の訓練生の資料だよ。林二尉も見るか?しかし、こんなのが来るようじゃ、もうこの戦争は負けだな・・・。」

林二尉は渡された資料をざっと見渡し、そして驚いた顔で、

「何と!女の子じゃないですか!!」

と、小さな叫び声を上げる。
林に資料を渡し、いつものように机に足を投げ出した坂田は不満気に、

「しかも17才と来た。学徒動員で、飛行適正のある小僧どもを戦闘機乗りにするって噂にゃ聞いてたけど、まさか女の子まで来るとはね・・・この調子じゃ、来年は小学生が来るぞ。」

 と呟きながら、紙コップに入ったストレートティーをぐいっ、と飲み干す。

「飛行適正って、あのシミュレーターの奴でしょ?あれでいい成績出したって言ったって、華奢な女の子、実機なんか乗せたら、Gで体なんかバラバラになっちゃいますよ。」

林二尉はそう言って、資料を坂田に手渡す。坂田は資料に貼られた写真を見ながら、

「このキャワイイお姫さまを、8年前にT―4でフランカーを墜とした、この俺様のスーパーテクで一人前の戦闘機乗りにしろってさ・・・。」

と、自嘲気味に呟く。

「T―4でフランカー墜としちゃうような凄腕が、何でこんなトコで教官なんかやってんスか?」

呆れた、そして意地悪な視線を坂田に投げつけながら、林が尋ねた。

「そりゃお前ぇ、ウィングマン(僚機)の事を敵機だって間違えて送信してきた、レーダーサイトのコントローラーで群司令のバカ息子を、俺がタコ殴りの半殺しにしたからに決まってるじゃねぇか。」

悪びれるどころか自慢気味口調で、坂田は林にそう答える。

「そんな事もあったんですか?僕はてっきり、群司令の息子がしつこく言い寄ってたって言う、204飛行隊管制課イチの美女と、教官が結婚したからだとばかり・・・。」

「それが原因だったら、俺は飛行学校じゃなくて、空挺部隊に転属されてるよ。それでウェーキ防衛戦辺りに回されて今頃、愛しい美しい妻は未亡人さ。」

そう言い捨てると坂田は、ベレー帽を顔に乗せて昼寝を始めた。
林二尉は、「やれやれ」と小声で呟きながら肩をすくめ、ロッカーにブルゾンを突っ込むと教官室を出た。

第二章

簡素な机が並んだブリーフィングルーム。4人の訓練生達が耐G服を着て並んで座っている。壇上では坂田が指示棒を片手に、黒板に書かれた訓練内容を説明している。その時ドアが開き、礼装用軍服に身を包んだ髭面の基地司令官、山県雄二空将補が教室に足を踏み入れた。空将補の後ろには、真新しい軍服を着た、清楚な顔立ちの少女が不安げな表情を浮かべて立っている。

「坂田三佐、昨日通知した新しい訓練生だ。さ、キミも自己紹介したまえ。」

言われて壇中央に進み出た少女は、部屋にいた一同を見渡した後で、

「今日から、田村基地所属航空学生として配属されました、谷村真由二等空士です。色々と至らない所もあると思いますが、何卒よろしくお願いします。」

と、意識を集中して耳をすませていないと聞き洩らしそうな、可憐と言えない事も無い様なか細い声で言った。
少女と空将補に教壇脇へと追いやられる格好になった坂田は、谷村空士が自己紹介を終えると、(ああもう面倒くさい・・・)と言った表情で、

「皆も先輩として、色々と教えてやってくれ。谷村空士だったかな?訓練は早速明日から始めるから、今日は部屋でゆっくりと、長旅の疲れでも癒していてくれたまえ。」

と言うと谷村空士に背を向け、基地司令官には軽く会釈して、訓練内容の説明に戻った。空将補と谷村空士が教室から出て行った後、「カワイイ新入生じゃねえか」などとささやき合っていた訓練生を、坂田は相手が石化してしまうのではないのか?と思える位に厳格な視線で睨みつける。

谷村空士と廊下を歩きながら山県空将補は、

「訓練生は通常二人部屋なんだが、谷村君は女性だからな、我々としても特別に個室を用意しておいたよ。」

と言って、廊下の突き当たりにあるドアを開ける。

「さ、ここが訓練中の君の部屋だ。使ってなかったゲストルームを急遽修理したので不具合があるかもしれんが、バスルーム付き個室、訓練生には破格の待遇だぞ。訓練は明日の朝から。9時にブリーフィングルームで、今日挨拶した坂田三佐からの訓練内容説明を受ける事。」

空将補はそう言うと谷村空士の背中を軽く叩き、そして部屋を出て行った。谷村は部屋に入ると鍵を掛け、荷物を下ろして部屋をざっと見渡すと、

「きったない部屋だけど、男と相部屋にされちゃうよりはマシね。」

と呟き、掃除用具を前にして腕まくりをする。

 

 

ってお話を即興で考えてみました。
一応、オイラの頭の中にはこの後の展開も出来あがってて、

この後、猛訓練で戦闘機乗りとしての才能を開花させた主人公は最短期間で訓練教程を終了。だけど戦況は悪化して、訓練基地が防空基地に変更となって、その基地に配属となった主人公が次々と武勲を立てて、、、

ってのを考えてます。この骨組みに上手く肉付けして、賞金稼ぐ事出来ないかな?とかヨコシマなコトを考え中。

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2010.08.01

「屈辱」

今日は仕事が久し振りの土曜休みだったので、mizzie、ななか、Jr.の3人で、本山町にある妻の実家に行ってきた。

車を持たないmizzieだけど、ななか姉(つまり僕の義姉だ)から車を借りて、週末は\1000の高速を使って一路本山町へゴー。

高速を大豊インターで降りてから、国道439号線を15分ほど走る。439は比較的良く整備された典型的な中山間地を走る国道で、設計速度60km/h、制限速度50km/hのワンディングロードが延々と続く。

春先とか、バイクで走るととても楽しい道だ。

「……?」

その道を淡々と走っていた僕は、違和感を感じながら走り続けていた。

「…見えてない?」

そうなのだ。

元・国際ライセンスのレーシングライダーだった僕が、現役時代にはフツーに出来ていた・見えていたものが、今は殆ど見えない・出来ない。それは現役時代はそれが当然の様に出来ていた僕にとって、衝撃的な出来事だった。

他の人がどうなのか知らないが、僕は現役のレ-サー時代、一点凝視と言う事を全くと言っていいほどにしなかった。視界に写るあるポイントに意識を集中させると言う事が無くて、視界に写る全ての物を同時に見、認識していた。

視点はレファレンスポイント(照準点。マシンの走行ライン上か、そのイン側に置く)に固定したまま、視界に写る回転計と水温計に意識を払い前方や周囲のライバル車にも意識を払う。しかしそれらに視点を移す事はなく、必要に応じて瞬間的に視線を移す事はあっても、それを凝視する事はまず無い。現役時代の僕は、レファレンスポイントと回転計と水温計を同時に見る事が、ごくフツーに出来ていた。

で、今日の僕。

視点は固定せず目に写る全体を観ていたのだが、速度計が指す速度が読めない。速度計に視線を移さないと、今自分が一体時速何キロで走っているのか判らないのだ。

これは僕にとって、とても屈辱的な事実だった。だって、

「お前の眼は、もうレ-サーの眼では無いのだ。」

と、宣告された様なものなのだから。

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