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2011.05.09

少数特権階級による、Divide and Conquer

統一地方選が終わり、ほぼ全ての選挙区が、史上最低の投票率を記録する事となった。そのDiabolical(悪魔的)な低投票率で闘われた選挙結果は、東京都知事選に象徴される様に、正しくDiabolicalなものだった。

数々の公約違反、外交における失策・失態、震災対策・原発事故対応など、政権奪取後は失策続きだった民主党が、無党派頼みで強固な支持基盤を持たない民主党が党勢を後退させたのは仕方が無いとしても、狂信的なカルト集団の選挙協力と、B層国民を空手形と醜悪な言い変えで騙し支持を得た自民党が日本中の各選挙区で大勝利を収めた選挙結果は、

「民主共和制とは、人民が自らの意思で自分達の制度と理想を貶める政体の事」

と言う、ローエングラム公ラインハルトの言葉を証明する事になってしまった。

 

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投票所でのアンケートによる、支持政党別の投票政党等の投票行動、当選者・落選者の世代別支持率などの資料を見た僕は、20代~30代の投票率の低さに危機感を覚えた。

20~30代にとって、投票したいと思える候補が少なかった事や、彼等にとって投票よりも遊びの方が重視されてしまうと言うのも、理解出来ない事ではないのだが、この投票率の低さはあんまりだ。不在者投票がとんでもなく面倒だった僕が20代の頃と比較すれば、投票所の開いている時間は延長され、期日前投票もその手続きはかつての不在者投票と比べれば簡素化され、投票の為に使わなければならない時間とエネルギーは、前世期と比較すれば劇的に低くなっていると言うのに、それでも20~30代の人達は選挙に行かないのだ。

20~30代は端から選挙になんか来ない。と言う事を選挙戦略に取り込んで選挙戦を闘う候補者達は、若年層にとって益となる公約を掲げる必要が無い。だから彼等は、政治意識など低い、国会中継なんか見ない、韓流ドラマかワイドショーしか見ない中高齢者相手に、やる気なんか殆ど無い高齢者対策を選挙期間中だけ声高に主張する。そして当選後は献金元である企業に対して予算配分による利益誘導を行い、削りまくった福祉予算から、お情け程度にしかならない高齢者対策をする。投票しなかった若年層の為の施策なんか絶対にやらない。

だから幼稚園の待機児童は減らないし、少子化対策もプランを立てるだけで予算が付かない。小中学校校舎の耐震化も進まないし、少人数学級なんか実現は少子化がさらに進行する22世紀以降になりそうな勢いだ。

政府が、自治体が、30代以下の層にとって益となる施策をやらないのは当然だ。だって彼等は選挙には来ないので、彼等の為の施策をやっても票に結び付かないのだ。
だったら、投票に来る50代以降層にとって受けのいい空手形を切って、票を稼ぐ方が選挙で勝てる確率は高くなるし、当選後はお情け程度に高齢者対策をやって、残りの予算はお金持ちのお友達と山分けしてればいい。選挙に来なかった30代以下層は自分達にとって益となる施策が全く実行されない事に文句を言うかもしれないが、選挙になんか行かない層は政治に関心なんか無いので、「高齢者対策をしなければならないので、少子化対策や教育予算に回すカネが無い。」とか適当な事を言っておけばいい。

いわゆる少数特権層と、彼等への利益配分を主目的とする政治家達は、そう考えているに違いない。12歳で政治に興味を持ち、今日までの28年間国内政治をウォッチし続けて来た僕には、そう思う事しか出来ないのだ。

直接票に結びつくから高齢者対策を公約に掲げ(もちろんそれらは半分も実行されない)、若年層や子育て世代にとって益となる施策は行わない。民主党は「子ども手当て」の実施を公約に掲げて選挙を闘い勝利したが、「あんなものは無駄でしかない。それよりも高齢者対策だ。特養の増設だ。介護保険の充実だ。」と婉曲的に主張して、中・高齢者層を煽っていた。

奴等の狙いは明白だ。若年層と中高年層に、世代間対立を作りだすのだ。

問題の本質は世代間格差では無い。少ない、そしてさらに先細りが予想される予算を、少数特権層が独占している事が問題なのだ。
しかし多数派市民がその事に目を向けてしまうのは、既得権益層にとってとても好ましくない。彼等は事態の本質から多数派の目を逸らせなければならないのだ。だから世代間対立を煽って、削りまくった社会保障費を高齢者と若年層で取り合うように仕向けているのだ。初級のDivide and Conquer(分割支配)システムだ。

今、僕達が享受しているこの『民主共和制』と言う政治システムは、日本国憲法にも書かれている通り「人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたもの」であって、「国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。」ものである筈なのに、少数特権層によって数十年に渡り周到に実行されてきた「国民総政治無関心化作戦」によって、この国の民主政治は衆愚政治へと堕し、本来なら搾取者・支配者に向けなければならない怒りは、異世代への怨嗟と少数者への差別、他者への暴力へと向かう様になってしまった。

世代間対立に向かう、低きへと流れるその潮流を変えるにはどうすればいいのか、僕の苦悩は深く暗い。

But...

I swear. I don't stop, don't bend, and don't obey. In other word, I never surrender.

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コメント

ネット上でよく政治、政策批判している人がいますが、
彼らは選挙に行っているのでしょうか?
選挙権は国民の権利であり選挙へ行くことは義務でもあると思っています。
選挙に行かずに、政策を批判するのは筋違いだし、
思うような政策を掲げてもらえないのも当然でしょう。

私は毎回一生分くらい(笑)頭を悩ませてから投票に行くのですが、
まぁ思うような結果にはなりません。。
でも、だれに投票して!って強制できるものではないですし。。

ところで、死に票(落選者に充てられた票数)の方が生き票(当選者の獲得票数)より多くなりえる小選挙区制はかなり問題があると思います。

投稿: ハルシオ | 2011.05.09 08:21

>ハルシオさん

僕の個人的見解として、民主主義は決して最善の政治システムではありませんが、現状では最もマシ(least better)な政治制度だと思っています。民主主義の良い点は、社会を良くするのも悪くするのも、すべてが一人一人の個人の行動の結果であって、社会が悪くなるのを誰も他人のせいに出来ない、その一点に尽きると思います。

だから政治を監視し、社会を良くする為に選挙を通じて政治に関わる。それは人類が長年に渡り希求してきた権利であり、それを享受する僕等がそれを行使するのは義務だと、僕もそう考えています。

そして民主主義を「少数による多数支配システム」にしてしまう、生き票よりも死票が多くなる小選挙区制度は問題だと、僕も確信しています。

投稿: mizzie | 2011.05.11 06:10

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