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2011.05.23

東電の賠償能力を考える

東京電力の3月期決算が発表された。
(参照URL:http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00199812.html

それによると、今期の東電は1兆2473億円の赤字決算となったらしい。公開されている賃借対照表や連結決算書を見ると、東京電力の2011年3月期での売上高は前年比7%増の5兆3685億円。営業利益は同41%増の3996億円、経常利益は同56%増の3176億円だった。この数値だけを見れば東電は、安定した株主配当が期待出来る超・有望企業だ。
(参照URL:http://www.sakurafinancialnews.com/news/9501/20110520_9
にもかかわらず、今期の東京電力が1兆2473億円もの赤字決算となったのは、福島原発での事故による災害特別損失を1兆円以上も計上しているからなのだ。

この、単年度での1兆2千億円超と言う巨額の赤字決算には、単年度で巨額の赤字を計上することで『賠償が大変だ!』との印象をマーケットや世論に訴え、賠償責任からの回避を狙う意図が見え隠れしている。

単年度で巨額の賠償と災害復旧、原発の廃炉費用などを計上する事で単年度の赤字額を巨大化させ、「賠償は巨額過ぎて1社での支払いは困難だ」との合意を世間に形成させようと目論んでいる東電だが、東京電力の賃借対照表を見れば東京電力には数兆円の賠償金を支払うだけの企業体力がある事が、容易に推測出来る。

まず、利益剰余金。これは2010年3月の段階で、1兆8314億円もある。
(参照URL:http://www.ullet.com/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%9B%BB%E5%8A%9B/%E6%8C%87%E6%A8%99
原発事故賠償仮払い分を、東電はここから取り崩して当てたとの事だが、「しんぶん赤旗」の記事には、2011年3月現在で、まだ5000億円近くも利益剰余金は残っている。と書かれている。
次に、「これを原発被災者への賠償に充てろ!」との声もある『使用済燃料再処理引当金』だけど、これが東京電力が積み立てた分だけで、2011年度だけでも8000億円超、総額なら2兆円を超えている。法律を少しだけ変えてこれを原発事故の賠償にも使える様にすれば、国民負担、利用者負担ゼロで賠償金を賄う事は可能だろう。
そして返還義務のある社債や長期借入金だが、こちらの合計は7兆8000億円。しかし安全無視・利益最優先の経営をさせてきた貸し手である金融機関の責任は、当然問わなければならないだろう。そうしないと、原発事故への賠償に対する国民負担への理解は得られない。

他にも、東京電力には現金預金が2兆2482億円、投資等の資産合計で2兆1308億円も持っている。東電の保有する資産の合計では14兆7903億円もあるのだ。
(参照URL:http://jp.reuters.com/investing/quotes/balanceSheet?symbol=9501.T

東電に投資・融資している金融機関に対して貸し手責任を追及し、債権放棄や支払いの延期などによる協力が不可欠だが、東電が株主に対して公開している財務諸表等を見る限りでは、

東京電力には国民負担・利用者負担などゼロで、全額自費での賠償支払い能力は十分にあるのだ。

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