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2014.12.06

日本は滅亡の途上にある

        衆議院が解散され、来る14日に総選挙となった。ただでさえ忙しい年の瀬に700億円近い国費を投じ、政治的空白を作ってまで実施する選挙に、一体どんな大義があるのだろう?総理は「アベノミクスの信を問う」、「消費税増税延期への信を問う」などと言っているが、それは来年度予算が成立し、消費税増税の影響が1段落し、増税対策として支出した約5兆円の経済対策の結果がはっきりした後でもかまわなかった筈だ。それを何故今行うのか?

        大義も道理も無い選挙だが、総理がそうまでして「信を問う」と言っているのだから、有権者としても安倍政権が行ってきた事について、きちんと採点をしてあげないといけないと思う。安倍総理はこの選挙をアベノミクスの事だけで選んで欲しいと思っている節があるが、そのアベノミクス、それで利益を得たのは異次元の金融緩和による円安誘導により、輸出で大儲けをした巨大企業と、財政出動による株価上昇により金融資産を増やした、億単位の金融資産を保有する富裕層だけだ。中小零細企業は円安による原材料費や燃料費の高騰で苦しめられているし、日経平均が50006000円上昇した所で、この国の多数を占める年収500万円以下の層にとって何の影響も無い。それよりも消費税増税による物価高や円安によるガソリン代の上昇などで、実質賃金は16ヶ月連続でマイナスだし、年金所得者の受け取る年金も引き下げられ続けている。安倍政権は所得上位層を潤せば、その富が次第に下位層へと滴り落ちる「トリクルダウン理論」を根拠に自己正当化をしているが、欲しいものは全て持っている富裕層を潤しても、その富は殆どが株など金融資産に回り消費には回らない、つまり下位層には滴り落ちてこない事は、米ハーバード大教授でノーベル賞も受賞したJ.E.スティグリッツ教授などが10年以上前から指摘している。加えて、アベノミクスはトリクルダウンの原資を庶民から消費税によって吸い上げる事で生み出しているが、これはつまり、アベノミクスとは富が上から滴り落ち全体に行き渡るトリクルダウンでは無く、資金を多数派の所得下位層から吸い上げ少数の所得上位層で分け合うサックアップなのだ。

        安倍政権の経済政策、消費税増税による消費の冷え込みは庶民の生活に打撃を与え、異次元の金融緩和による円安は原材料費の高騰を招き大多数の中小企業を苦境に陥れた。消費税増税による消費の落ち込みへの対策として支出された約5兆円の経済対策は、自民党の支持基盤である建設会社に多少の仕事を与えただけで、労働者の実質賃金上昇など実体経済の改善には何ら寄与しなかった。年金の運用先を安定した国債からハイリスクの株式に切り替えてまで支えようとした株価も、アベノミクスに見切りを付けた外資は日本市場から資金を引き上げるタイミングを計っている様だし、そうなると私達が託している年金基金は外資に吸い上げられてお終い。となる可能性がとても高い。アベノミクスは失敗したのだ。

        戦後70年間守り続けて来た平和主義を破壊する集団的自衛権容認、「知る権利」と言う、立憲主義と民主主義の原則を根底から破壊する特定秘密保護法案、中韓だけでなく欧米など世界中から批判されている歴史修正主義、国民の反対を押し切り強引に進める原発再稼働、12万人もの被災者を置き去りにしたまま一向に進まない東北震災復興、「社会保障充実の為」と言って消費税を増税しておきながら、その増収分を全て法人税減税の財源とし、切り捨てと縮小、給付抑制と打ち切りばかり並ぶ立てた医療・福祉改革と社会保障政策、アベノミクス以外の政権への評価には「insane(狂っている)」以外の言葉が見付からない。だから安倍総理はアベノミクスの事しか言わない・言えないのだが、そのアベノミクスも実態は酷いものだ。

        ただ一つ、私達が忘れてはならない事がある。

        この国を周辺諸国から孤立させ、回復基調にあった国内経済を消費税増税と言うミサイルで撃ち落とし、社会保障、医療、福祉をとても使い辛く貧弱・劣悪なものにし、平和主義と民主主義を根底から破壊しこの国を軍事国家・警察国家に変えようとしている安倍政権を、熱狂的に支持し彼に力を与えたのは私達国民なのだと言う事を。恐らく来たる総選挙も、盛り上がりに欠けるまま投票日を迎え、半数近い有権者は選挙になど行かず、強固な支持基盤に支えられた与党が多少は議席を減らすものの過半数を得て、安倍総理は「私の政策は国民の信を得た!」と豪語し原発を再稼働させ、集団的自衛権により自衛隊を海外の戦闘地域に派兵し、景気がどんなに悪かろうとも消費税は17年度には10%に、その後も経団連の要請通り欧州並みの20%台にまでは引き上げられ続け、医療・介護・年金は国民が払う掛金は青天井に上昇し、受ける給付は無いよりはマシ。な程度にまで引き下げられる。大企業の払う法人税と富裕層の払う所得税は引き下げられ、中・低所得者を対象とした所得税控除は全て打ち切られるだろう。結果、大企業と所得上位層だけが肥え太り、多数派国民の負担は引き上げられる。しかしそれは、現政権に投票する者達と選挙に行かない者達により、民主的に、合法的に国民自らの手により選択された結果そうなるのだ。

 私は、この『民主共和制』と言う政治システムが、時々とても嫌いになる

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